雅楽協議会とは?

雅楽協議会は、雅楽の本質的な位置づけに努め、責任を持って次世代に文化を継承していく
ために、雅楽演奏者・関係者が協力して、この貴重な文化の維持・発展・継承に努める組織
として設立されたものです

雅楽協議会 設立趣意書

アジア大陸の東、太平洋の西に位置する日本の文化は地理的に孤立した独自の民族性を有すると同時に歴史的にはアジアから多くの文化を吸収し、それを日本化して今日の日本文化の土台を築いている。 日本の原始時代から平安期の中期までの音楽文化は大陸文化の流入の前後で変容しているが、古代の音楽として歴史的に貴重な数々の実演芸術を今日まで伝えている。
その多くは厳格な宗教儀礼として重要な役割を担い、長い間、関係者のみの知る秘伝とされていたが、明治維新以後に社会制度の変容とともに組織も変わり、さらに第二次世界大戦後その在り様はかわり、今日では芸術の一領域として認識されるようになった。
しかるに、「雅楽」は日本の芸能の最も古いジャンルでありながら、その性質上一般への公開は歴史が最も浅いジャンルである。他の諸芸能と比べると、組織化は遅れており、芸術という視点での研究・保存等に関する機関が存在していないのが現状である。日本のみならず、アジアの誇る音楽・舞踊文化であり、世界レベルの無形遺産でありながら、その演奏芸術の伝承や知識の保存は家族伝承を中心とした個人に任せられており、現代社会の中では維持、発展、継承に困窮しているのが現状である。
変化の激しい現代社会の中で雅楽の本質的な位置づけに努め、責任を持って次世代に文化を継承していくためには、個人や一団体の枠を超えて互いに助け合い、協力していく人的組織化とその母体である拠点が必要である。
そこで雅楽演奏者・関係者が協力してこの貴重な文化の維持・発展・継承に努める組織として 仮称「雅楽協議会」を設立する。

主たる活動は、

  1. 雅楽の情報発信・情報交換
  2. 有形資料の研究・整理・公開
  3. 文献資料の保存・整備
  4. 無形文化・実演の公開と研究
  5. 古典部門・現代部門の両新人の育成
  6. 職人への援助
当面の活動

1]雅楽の情報発信、情報交換、を当面の活動と位置づけ、次の事業を行う。
○年間3回または4回の雅楽情報紙(情報・研究誌を含む)の発行。

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