「高速道路から 鵜殿のヨシを守る」
雅楽団体
雅楽の楽器の篳篥のリードは、大阪・高槻市の淀川河川敷 鵜殿ヨシ原のヨシを、平安時代から使ってきました。篳篥のリードのヨシは、世界の中でもこの鵜殿のヨシ原でしか採れません。江戸時代に書かれた古楽書にも「鵜殿の葦が最高のものである」と書かれ、また明治時代からは宮内庁楽部で使用する篳篥の葦は、現在も鵜殿の葦のみを使用しています。
しかし鵜殿ヨシ原に新名神高速道路着工と4月20日に政府は決定しました。
もし高速道路の工事が始まると鵜殿のヨシは絶滅してしまいます。鵜殿ヨシが絶滅することは、雅楽の音色の死を意味し、雅楽を絶やすことになります。鵜殿ヨシ原の危機は、雅楽の危機です。
世界の中でも一番古くから伝えられている総合芸術は、日本の雅楽です。雅楽は能や歌舞伎などにも大きな影響を与えながら1000年以上前から今に伝えられ続けてきました。ユネスコ無形文化遺産にも登録され、また海外でもハワイ大学、ケルン大学、コロンビア大学などには雅楽を研究し演奏する団体も誕生し活発な演奏活動を展開しております。
この世界の誇る芸術を、私達の世代で絶えさせることはできません。
文化・芸術を大切にしていき、次の世代に伝えてゆきたいと願っております。平安時代から使われてきている鵜殿のヨシを次の世代にも伝えていかなければと思っています。
文化・芸術を守り、雅楽を守るために新名神高速道路から鵜殿のヨシを守るために最善に措置をとられますよう関係各位にお願いいたします。
2012年6月4日 (順不同)
- 大阪楽所代表理事 中川英男
- 大阪楽所楽長 川口智康
- 大阪楽所会員一同
- 上川雅楽会
- 雅楽翠篁会
- 高野山真言宗神奈川雅楽部
- 天理大学雅楽部
- 函館楽所 本庄雅美
- ケルン大学名誉教授(民族音楽)ロベルト・ ギュンター
- ケルン雅楽アンサン ブル
- ケルン大学音楽部講師 志水芳郎
- ハワイ雅楽研究会(代表 社本正登司)
- ハワイ大学雅楽部
- 横浜雅楽会
- 洋遊会(代表 上野慶夫)
- 六調会(代表 村上美代子)
- 一乗雅楽会(代表 能勢和美)
- 佼成雅楽会
- 平安雅楽会
- 女人舞楽原笙会