『ヨシ原通信』No.47(2022年5月31日(火)

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『ヨシ原通信』No.47(2022年5月31日(火)
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局(担当 鈴木治夫)

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[1] ヨシ原の切り下げ地など
[2] ヒメボタル(姫蛍)を見てきました
[3] 6月の予定
[4] 寄付のお願い
[5] 問合せ先

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[1] ヨシ原の切り下げ地など

私達が「つる草抜き」をしている所(区域)の様子は分かりますが、その他の所はどのようになっているのか、特に下流側を見てみました。

堤防をヨシ原側に下りて舗装された道路を右に(川の下流へ)しばらく行きますと、左側に橋があり、そこを渡ると導水路に行きつきます。そこには導水路を渉る為のコンクリートの箱が並べてあります。

導水路に今は水が流れていないので草が生い茂っています。導水路に水が流れているとヨシが生えてきます。

篳篥用のヨシ(陸域のヨシ)ではありませんが、ヨシが減っていくのは寂しいですね。

image001淀川の方に向け移動して、切り下げ地のあたり、近づいて見るとヨシではなくオギが多いように見えました。

image003遠くに天王山と男山が見えます。

「切り下げ地」とは1970年頃の淀川の河川改修により川の水面が下がったので、ヨシ原も切り下げてヨシ原と川の水の面を近づけてヨシの再生を図ろうと実施されているものです。
環境委員会の報告書などを読みますと計画通りにヨシは増えていないばかりか、「ヨシ群落面積が0となり」(2009年3月27日、第24回淀川環境委員会、陸域環境部会鵜殿自然再生WG p1-6、10)
また「篳篥の蘆舌の材料となる茎径12㎜以上のヨシはほとんど確認できていない」(2010年3月26日、第26回淀川環境委員会 資料1 各部会からの報告 p1-10)とあります。
10年以上前の報告書ですが、10年以上前でもそのような状況であったことが分かります。

image005切り下げ地の斜面の下。オギばかりでした。
image007切り下げ地の斜面上 ここもオギばかりで、ヨシは生えていませんでした。

私は18年前に「篳篥用のヨシは全滅してしまいますよ」と声を掛けられて、このヨシ原に初めて来ました。その時は下流側もヨシの群落があり、ヨシ刈にも参加しました。
今はその面影さえもありません。残念ですね。

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[2] ヒメボタル(姫蛍)を見てきました

5月25日の夜、高槻市役所の方に案内していただいてヒメボタルを見てきました。

とても印象に残る体験でした。夜8時30分に市役所の前でお会いして、早速に車で現地に。「まだ少し明るいのでホタルが出るには早いみたいですね」ということで近くのお店でコーヒーを飲みながら休憩です。まず驚いたのは、高槻市役所から車で10分ほどの所にヒメボタルが見られるということ。芥川の下流になるのでしょうか。幹線道路から少し入ったところです。

場所を調べてみますと 下記です。

新川ヒメボタルと花を守る会に参加しませんか – 訪ねてみたい方 (fc2.com)

「つる草抜き」の話をしているとあっという間に1時間が過ぎて9時半になり、「行ってみましょう」とまた川沿いへ、近くまでは車で移動しました。川沿いに椅子に腰かけて何人かが座っています。後で分かったのですが、ヒメボタルを守っている方々でした。

土手の間にヒメボタルがピカ、ピカと点滅するのを見つけました。しばらくして目が慣れてきたこともあるのでしょか、ここにも、あちらにもとヒメボタルの光るのを見つけました。

座っていた人から話しかけられて、いろいろと教えていただきました。

「ここのヒメボタルは、20年ほど前に一人の人が見つけて、保護するようになりました。メスは飛べないのです。交尾をして卵を産んで3日程で死んでしまいます。なぜメスが飛べないのかは分かっていないのです。不思議ですね。

近くの工場は、ホタルが飛び交う時は灯りを消してもらうようにお願いして、暗くしてもらっています。しかし、道路の向こうのお店は、店長が変わってから何回もお願いに行きましたが明るくネオンをともしたまま暗くしてくれないのです。

ホタルが飛び交う5月は1か月間毎日、夜にホタルの数を数えます。多いときは1日2000頭余り、今日は500頭余り。

ホタルの生息するこの土手を守る為に草刈りをしたり、花を植えたり、1年中活動しています」と。

ヒメボタルの光を見ながら話を聞いていて、ホタルの不思議に感動するやら、驚くやら、ホタルを守るのにも20年に渡る多くの人の活動があったこと、ホタルの為に短期間ならお店の明かりを暗くすることに賛同してくれるお店と、聞く耳を持たないお店と。

姫ホタルを見られるのは、20年に渡るヒメボタル(姫蛍)を守る地域の人々の活動があったのですね。

活動されている会の名前をインターネットで調べると「新川姫蛍と花を守る会」の方々でした。

トップページ – 新川姫蛍と花を守る会・自然を大切に (fc2.com)

ヒメボタルを映すことは出来ませんでした。高槻市役所から近くのヒメボタルの光を下記から見ることが出来ます。

ヒメボタルの光 – ほたるの出会い (fc2.com)

新川の姫蛍・鑑賞会 2018 – 私のまち高槻 (fc2.com)

「つる草抜き」の資料を見ていると、この「新川姫蛍と花を守る会」の方々も「つる草抜き」に参加してくださっていました。

ありがとうございます。知らずにいました。失礼しました。ありがとうございます。

ヨシ原に来て本当にいろいろな事を学んでいます。

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[3] 6月の予定

6月は、9日(木) 10日(金) 11日(土)です。
全て9時30分から4時です。
(受付場所は、ヨシ原の中です。堤防からは歩いて10分余りかかります)

その後については、ヨシ原の様子をみて随時決めていきます。
ご協力をよろしくお願いいたします。

ボランティアで参加頂ける方、ご連絡をお待ちしています。

(メール gagakudayori@yahoo.co.jp )

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[4] 寄付のお願い

「つる草抜き」の活動を続けていくための寄付をお願いしています。どうぞよろしくお願いいたします。

寄付振込先
●郵便局は

郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

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[5] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡ 090-1538-1693 携帯に変更になっています。
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com

発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局 担当 鈴木治夫

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