『ヨシ原通信』No.138 2023年2月10日(金)

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『ヨシ原通信』No.138 2023年2月10日(金)
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室(担当 鈴木治夫)
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篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)
ⓒReiko Okano
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[1] 高速道路の橋脚の少ないのはなぜ?(その2)
[2]「つる草抜き」2年目
[3] 寄付のお願い(現在の寄付は46万円)
[4]『ヨシ原通信』バックナンバー
[5] 問合せ先

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[1] 高速道路の橋脚の少ないのはなぜ? (その2)

前号は「検討会」で高速頭路の橋脚の話でした。

橋脚の計画案は下記をクリック
https://corp.w-nexco.co.jp/newly/h28/0224/pdfs/05-2.pdf

「検討会」の概要については下記をクリック。
https://corp.w-nexco.co.jp/activity/branch/kansai/shinmeishin/eco/eco01/

では、新名神高速道路の建設に至る流れを振り返ってみましょう。

鵜殿のヨシ原を通る予定の「新名神高速道路」の建設の計画が立てられたのは、今から36年余り前の1987(昭和62)年でした。その後1998(平成10)年に八幡~高槻間は、暫定4車線に整備計画が変更されましたが、2003(平成15)年にこの八幡~高槻の区間は「抜本的見直し区間」に設定され、2006年に「当面着工しない区間」とされました。

しかし2009年4月20日大阪府・京都府・滋賀県の知事が「早期事業化」を要望しました。国交省は「未着工区間」のままとしていますが、いつ「整備計画(工事着工)」区間となるか分からないという状況になり2009年夏に雅楽協議会は「篳篥のヨシを守る」ための署名を始めました。

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数ヵ月という短い期間でしたが24,859筆寄せていただき、同年12月2日国土交通省に東儀俊美元宮内庁楽部首席楽長と池邊五郎宮内庁楽部楽長とで提出しました。

(2009年の署名用紙。呼びかけ人には久邇邦昭 神社本庁統理はじめ。宮内庁楽部の方々、小野功龍 天王寺楽所雅亮会楽頭、笠置侃一 南都楽所楽頭も名前を連ねました)

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(2009年12月2日 「篳篥のヨシを守る」24,859筆の署名を国道交通省に提出。
池邊五郎宮内庁楽部楽長(左) 東儀俊美芸術院会員・元宮内庁楽部首席楽長
「雅楽だより」22号2010年7月 ⓒ雅楽協議会)

ところが3年後、2012年4月に八幡~高槻間の事業認可が出されました。ただちに雅楽協議会は国道交通省に問い合わせたところ、「事業はNEXCO西日本に委託しているので工事の内容などはそちらに問い合わせてください」とのことで、資料を添えて「篳篥のヨシを守る」為に工事内容などについての申し入れをNEXCO西日本に行いました。

また東儀秀樹氏は2012年11月18日に「高速道路への抗議文 地球規模の文化の冒涜!高速道路の為に日本の文化が台無しになる!」を発表し、翌「11月19日に羽田国土交通大臣(当時)と対談し(中略)「高速道路のかけ方の工法においても水の流れなどで改善されないような方法で建設することを検討すること」「蘆原の現状を維持するというのではなく、さらなる面積の増加につながる努力をすること」「焼き原が行われる日にはその道路を閉鎖して、迂回してもらってでもその文化を優先すること」などを約束してくれた」(中略)今後長きに渡り、僕は絶えずこの件に注目していきたいと思う」とヨシの保存への強い思いを話しています。(「雅楽だより」32号2013年1月より)

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(2012年11月19日 東儀秀樹氏が国土交通大臣と対談 (ⓒMBS VOICE)

そして、2013年1月10日「新名神高速道路 鵜殿ヨシ原の環境保全に関する検討会」の第1回が高槻市民会館で開催されました。
検討会の内容などについては、下記NEXCO西日本のホームページよりご覧ください。2012年1月の第1回から2017年5月の第9回まで全9回です。
https://corp.w-nexco.co.jp/activity/branch/kansai/shinmeishin/eco/eco01/

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(2013年1月10日 第1回検討会 高槻市民会館にて ⓒNEXCO)

この様な中で「世界中から鵜殿のヨシを守ろうの声 国際ダブルリード協会より檄文」と国際ダブルリード協会 (IDRS)会長 Matin Schuring氏よりの雅楽協議会に檄文が来たことを「雅楽たより」34号(2013年7月)で紹介ました。雅楽の研究者による声明も出されました。

そして「篳篥用ヨシ保全の請願署名」(SEVE THE鵜殿ヨシ原~雅楽を未来につなぐ 実行委員会代表 中川英男)を2012年夏より開始し1年余りで78,889筆となり2013年11月18日に国土交通大臣に中川英男氏と川口智康氏により提出しました。

2009年の時の署名(24,859筆)の提出に続き「篳篥用ヨシの保存」に向けての2度目の署名の提出です。

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(78,889筆の署名と要望書を提出する中川英男氏(中央)と川口智康氏(右)。太田昭宏国土交通大臣(左)  国土交通省 2013年11月18日 ⓒ中川英男 詳細は「雅楽だより」36号2014年1月)

このような国道交通省やNEXCO西日本への働きかれての中で、橋脚の案が提示されました。

10年以上昔のことですから記録しておきたいと思います。

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[2]「つる草抜き」2年目

★「つる草抜き」予定

3月25日(土) 午前9時より「つる草抜き」午後1時 ヨシ笛演奏(ヨシ原にて)
26日(日) 午前9時より「つる草抜き」
午後2時半「東儀秀樹ミニコンサート」(雨天決行)本澄寺 無料

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27日(月) 午前9時~午後4時 「つる草抜き」(以下同じ)
28日(火) 29日(水) 30日(木) 31日(金) 4月1日(土)

※4月16日(日) ~ 4月22日(土) 午前9時~午後4時
※5月7日(日) ~ 5月13日(土)  午前9時~午後4時
軍手、飲食などお持ちください。ボランティアの方は時間自由です。
雨の場合は「つる草抜き」はお休みとなります。

☆詳細は「ヨシ原通信」また雅楽協議会ホームページにてお知らせします。

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[3] 寄付のお願い

2月9日現在の寄付は46万円です。ありがとうございます。
「つる草抜き」の活動を続けていくための寄付をお願いしています。どうぞよろしくお願いいたします。

寄付振込先
●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

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[4]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。

1号~130号
http://gagaku-kyougikai.com/?p=684

131号~
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

11月18日(金)の「まとめの会」に配布しました資料などは下記のアドレスから見ることが出来ます。
赤對一雄氏、綾史郎氏の原稿や「中間報告」の資料も読めます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX

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[5] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com

発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局 担当 鈴木治夫

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