『ヨシ原通信』No.198 2023年6月7日(水)

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『ヨシ原通信』No.198 2023年6月7日(水)
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[1]「つる草抜き」第4クール 終わる
[2] なぜ? 切り下げ地の水は引いたのか?
[3]「つる草抜き」予定
[4] 寄付のお願い
[5]『ヨシ原通信』バックナンバー
[6] 問合せ先

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[1]「つる草抜き」第4クール 終わる

雅楽の楽器 篳篥(ひちりき)の蘆舌(ろぜつ リード)に使用するヨシが全滅したのが一昨年でした。その後 なんとか1千年以上伝承されてきた雅楽を私たちの代で途絶えさせてしまう事は出来ないと、多くの人たちの知恵と力を寄せ合って、篳篥用ヨシの再生に取り組んできました。

昨年はヨシ原の160m×24m=3840㎡の「つる草抜き」を6クール(4月~9月の45日間)延べ1248名の方々によりを行い、2000本余りの篳篥の蘆舌用のヨシを再生させることが出来ました。
今年は 現在進行形ですが「つる草抜き」の面積を約1.8倍の約7000㎡に広げています。

(横 川沿いに約250m 奥に約28m)(『ヨシ原通信』№188 5月18日)

第1クール 3月25日~4月3日  8日間
第2クール 4月16日~4月23日  7日間
第3クール 5月8日~5月13日  4日間
第4クール 5月27日~6月6日  5日間 (雨中止)
(これまでの第1~第4クール合計 24日間 )

これから第5~第9クールまで行う予定です。(日程は下記の「つる草抜き」予定をご覧ください)
昨年よりクール(ヨシ原を除草する回数)を、昨年の6クールから今年は9クールに増やしたのは、「つる草など」が大きく育つてから除草するよりも、草が小さい時に除草したほうがやりやすいからです。
これから暑くなるので作業は朝8時より昼の11時までとしています。ボランティアの方の参加をお待ちしています。
みんなで篳篥用ヨシを再生し、これからも千年も2千年も雅楽を伝承していけるようにしていきましょう。

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(上写真 台風の後、とうとうと流れる淀川、左奥は男山、平安時代初期 平安京(京都)を守るために九州の宇佐八幡宮からこの男山に勧請されたのが石清水八幡宮。千年の歴史を目の前にできる。この上牧・鵜殿ヨシ原は3千年の歴史があると言われる。この地が篳篥のリードを育ててきた。)

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250mと続く「つる草抜き」をした現在のヨシ原。右が過去千年前の石清水八幡宮の男山、5年先の未来には2台のクレーンに挟まれ建設中の高速道路が完成予定。過去が見えなくなる!!

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「つる草抜き」の区画を離れるとヨシは生えていない所が多い。ヨシ原なのにここからはヨシが1本も見えない、かすかに見えるのはオギです。向うには建設中の高速道路の橋脚が並ぶ。完成予定は2027(平成9)年

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[2] なぜ? 切り下げ地の水は引いたのか?

6月2日の台風でヨシ原の切り下げ地は水につかりました。
(下の写真が水につかった切り下げ地。6月3日 撮影 角南宏)

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ところが翌日6月4日には水は嘘のように引いていました。(下 写真)
(『ヨシ原通信』№196 6月4日)

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てっきりヨシ原の大地に水が吸い込まれたと思い、ヨシ原の水の吸水力のすごさに感心していた所、この見方は間違っていることを知りました。

綾先生にお聞きすると「切り下げ地は、淀川の水位に近く、淀川が増水すると、川の水が切り下げ地に流れ込み(逆流してきて)水につかり、淀川の水が引くと切り下げ地の水も淀川に流れていき、水が引いていくのです。なにも切り下げ地が水を吸い込んだわけではありません」とのことでした。

ということは、今から30年以上前、淀川を掘り下げる工事の前は、ヨシ原と淀川の水位の差は数メートルだったと言います。ヨシ原の高さと淀川の通常の水位の差が数メートルしか違わなければ、ちょっとした台風や大雨でもヨシ原は冠水し、淀川の水位が元に戻れば数日で元に戻ることになる。

昔の上牧・鵜殿のヨシ原は、年に何回か水につかり、川で運ばれてきた栄養分がヨシ原に堆積し、栄養豊富なヨシ原となり、水につかったヨシ原の水は、1日~2日で水は引いていき、陸ヨシが育っていく。

上牧・鵜殿のヨシ原と水との関係は、湖や汽水域でのヨシ原と水との関係とは全く異なる関係性のように思えます。

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[3]「つる草抜き」予定

6月中旬より淀川の増水に対応するため、NEXCOのトイレを含め工事施設全て撤去されます。
また暑さ対策もあり次回以降は午前8時より午前11時までを「つる草抜き」の時間とします。

※6月17日(土)より~6月21日(水)  午前8時~午前11時
※7月8日(土)より~7月12日(水)   午前8時~午前11時
※7月29日(土)より~8月2日(水)   午前8時~午前11時
※8月19日(土)より~8月23日(水)  午前8時~午前11時
※9月は状況を見て予定します。
(なお雨などにより中止の場合、作及び業の進み具合で日程の変更があります。)
駐車場はありません。

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[4] 寄付のお願い

「つる草抜き」の活動を続けていくための寄付をお願いしています。
6月6日現在の寄付額などは3,901,488円です。ありがとうございます。
(・一般社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(abtスポット)助成 30万円・SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞 200万円 を含みます)

寄付振込先
●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

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[5]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

これまでに配布しました資料などは下記のアドレスから見ることがます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX

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[6] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

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篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)ⓒReiko Okano

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