『ヨシ原通信』No.285 2024年3月19日(火)

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『ヨシ原通信』No.285 2024年3月19日(火)
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[1]  つる草抜き マニュアル 抜粋
[2]「つる草抜き」日程 3月23日(土)より
[3]「東儀秀樹ミニコンサート」3月30日(土)午後2時30分 於 本澄寺
[4]  3月30日(土) 駐車 申込受付「東儀秀樹ミニコンサート」
[5]『篳篥用ヨシの再生へ』活動記録 冊子発行
[6]  篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[7]『ヨシ原通信』バックナンバー
[8] 問合せ先

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[1] つる草抜き マニュアル 抜粋

今年も「つる草抜き」の開始の日が近づいてきました。
(天気予報は曇り? 雨?と少し心配です)

植物担当の赤對一雄さんが「3年目の「つる草抜き」のマニュアル」を作成してくださいました。現地で配布させていただきます。
その中から「抜粋」させていただきます。

(以下「「3年目の「つる草抜き」のマニュアル」より抜粋引用」

鵜殿のヨシ原は、過去の氾濫で堆積した豊かな土壌に加えて、定期的な「冠水」によって、肥料分が補充されていた訳ですが、防災面での河川改修の結果、淀川の水位が下がり冠水する事が少なくなりました。また、古来からの商品作物としてのヨシの需要の減衰は、人手による手入れの不足を招きました。他に替え難い雅楽の篳篥用(ひちりき)のヨシにとって、「つる草」は勿論ですが、1年草なのに「大木」になるオオブタクサや、栄養分を多く吸収し、地下茎で群落となって広がるセイタカアワダチソウ等の積極的な駆除も必須になります。最近は冠水も少なくなり、栄養分以上に、光合成の為の日光を奪うこれらの競争相手を減らすのは大切です。

以下に主な「つる草」や生育妨害植物の駆除方法をまとめました。

カナムグラ・・・硬く強い茎にトゲがあってヨシに強固に絡む。発芽期は早く成長も早い(3月中旬)発芽は細長い双葉で、5裂してイガイガする本葉が特徴。1年草で種子から発芽。早期に発見次第抜いて駆除。

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ヤブガラシ・・・ツルは二股、更に二股と分岐しながら複雑に絡みつくと同時に、新たに太い巻ひげを伸ばし、近くのヨシも引っ張り込んで双方のヨシを倒伏させる。発芽期は早く(3月下旬)7月以降の夏場に大きく成長し繁茂する。地下茎が縦横に広がる多年草で、暗赤色のひょろひょろとした柔らかい芽を次々に出す。少し伸ばして茎を硬くしてから地下茎ごと抜きとると効率的。夏場、大きく伸びたものは根元を切って、「巻きひげ」も切断する。

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オオブタクサ・・・成長すると5mほどに高く伸びる。樹木のような固い茎は太く木質化し栄養分を多量に奪う。1年草で秋の花粉症の主犯。発芽期は早く(3月中旬)丸っこい可愛い双葉である。双葉の頃は抜きにくいので20cm位に伸ばしてから抜き取る。抜き取った株はそのまま地面に置いてマルチ代わり(遮光)にして活用する。

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セイタカアワダチソウ・・・他の植物に対し成長阻害成分を分泌して群落化。栄養分を多量に奪う。発芽期は早く、発芽した状態では地面に張り付いたようで抜きにくいので、高さ30cm位まで伸ばしてからの方が抜き易い。地下茎で増えるので地下茎ごと抜き取るのがベター。花粉症は起こさない虫媒花だが種子を実らせないように発見次第根元から刈り取る。

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クズ・・・太く強い茎と大きな重量のある葉で他の植物を覆い尽くす。発芽期は少し遅いが、地下茎、種子で繁殖し、一帯を最終的に独占して他の植物を枯らせる。太いつるを切断し、近接する対象エリア外も含めて絶対に侵入を許してはならない「つる植物」である。
(以上抜粋引用終わり)

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[2] 3年目の「つる草抜き」始まります。日程 3月23日(土)より

トイレ(男女別)の準備も終わる
トイレは、NEXCO西日本の男女別のトイレを借用しています。今年も「つる草抜き」の近くに出入口を作り、鎌やブルーシートも保管できる物置も作ってくださいました。
「つる草抜き」も3年目に入りますので、エリア内のカナムグラやヤブガラシが減っていると良いのですが、どうなっていますか心配ですね。

3月23日(土曜) 午前9時からとなります。
皆様のご参加をお待ちしています

「つる草抜き」2024年 日程

第1クール 3月23(土)/ 24(日)/ 25(月)/30(土) /31(日)

●受付・休憩場所はつる草抜きの現場です。堤防から見えますが、歩いて10分ほどかかります。
(3月、4月は堤防の上(旧山崎出張所付近)より見つけられます。) 下の地図参照

●持物 手袋(軍手)や帽子、飲み物・食べ物などは持参ください。鎌などはあります。
天候により寒い日もありますので、ジャンパーなども

●ボランティア保険(障害保険 ケガや熱中症)に今年も入りますので、氏名の記載をお願いしています。
保険料はこれまで同様に雅楽協議会が支払います。

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男女別のトイレと物置(NEXCO西日本のを借用)

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[3]「東儀秀樹ミニコンサート」3月30日(土) 午後2時30分

本澄寺 無料 雨天決行
本澄寺(上牧駅より徒歩10分)で開催します。つる草抜きは31日(日)も行います。
30日の(午前中は「つる草抜き」をお願いしています。

鵜殿ヨシ笛サークルカワセミのみなさんによるヨシ笛の演奏もあります。

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[4] 駐車 申込受付「東儀秀樹ミニコンサート」

「東儀秀樹ミニコンサート」3月30日(土曜)の日は、堤防下(NEXCO作業場駐車場 下図 黄色囲い)に駐車できます。
車の方は申込要 申込順
但し駐車台数に制限がありますので、駐車希望のメールを送っていただき、先着順とします。

駐車の時間は3月30日(土)朝8時半より夕方(東儀秀樹ミニコンサートを聴いての帰りまで)です。
メール申込先(gagakudayori@yahoo.c.jp)。名前、車種、車のナンバーをご連絡ください。
(自転車はヨシ原の中の管理道路に停められます。申し込みは不要です)

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[5] つる草抜き 活動記録 冊子発行

「つる草抜き」は3年目になります。つる草抜きの経験や活動などを記録しました。
大阪工業大学名誉教授で前国土交通省淀川河川事務所淀川環境委員会委員の綾 史郎先生の原稿もあります。是非お読みください。

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『篳篥用ヨシの再生へ ~上牧・鵜殿ヨシ原~』表紙

目次 ページ

はじめに   2

1.篳篥用ヨシ 全滅から再生へ~上牧・鵜殿ヨシ原~ 4

2.この18年間の篳篥用ヨシをめぐって 22

3.ヨシ原焼きの歴史 28

4.ヨシの成長 空洞はどのように形成されるのか 32

5.篳篥の蘆舌 ダンチクからヨシへ 36

6.牧野富太郎 篳篥用ヨシの調査 鵜殿ヨシ原へ 40

7.書籍などに登場する「鵜殿」 49

篳篥などに関する話題 トピックスなど

鈴木治夫 著

発行: 2024年3月 雅楽協議会 サイズ:A4 頁数:54頁 定価 1,100円(税込)

問合せ・購入 https://musashino-gakki.com/product/?p=100701
武蔵野楽器 ℡03-5902-7281

上記アドレスより申し込めます。

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[6] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について

「つる草抜き」エリアの篳篥蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記へご連絡ください。

連絡先・問合せ先 メールアドレス

kimura7633@gmail.com (上牧実行組合 木村和男氏)

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[7]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。

http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

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[8] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

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篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)ⓒReiko Okano

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