『ヨシ原通信』No.33(2022年5月3日(火))

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『ヨシ原通信』No.33(2022年5月3日(火))
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局(担当 鈴木治夫)

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[1] 今日のヨシ原
[2] 5月の予定
[3] ヨシの不思議と神秘②
[4] 寄付のお願い
[5] 問合せ先

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[1]  今日のヨシ原

5月2日の上牧・鵜殿ヨシ原

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(18-Aの区域)背の高いヨシは2m近くに育っていそうですね。写真をありがとうございます。

写真提供 入江幸夫

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[2]  5月の予定

5月の作業日程は下記を予定しています。

5月前半の作業日
5月16日(月) 17日(火) 18日(水) (雨の場合は順延)

5月後半の作業日
5月24日(火) 25日(水) 26日(木) (雨の場合は順延)

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[3] ヨシの不思議と神秘 ②

葦・ヨシと鉄とが結びついていることに驚きました。葦の根に褐鉄鉱が鈴状に付着するのだそうです。それを高師小僧(たかしこぞう)と呼ぶそうです。
『鉄から見た我が国の古代史』(吉田敏明)によると「我が国のように火山国で、各地の土壌が鉄分を豊かに含み、水量の豊富な河川が多く湿地帯が広がる国土では至る所に湖沼鉄があり、それから製鉄が行われたとしても不思議ではない。湖沼鉄は水酸化第二鉄Fe(OH)3で、Fe2O3の水和物である。褐鉄鉱(高師小僧(たかしこぞう))は400°C位の低温で溶け出す。(略)野焼き程度の技術があれば、古代でも葦の根につく水酸化鉄である湖沼鉄・褐鉄鉱を使って製鉄が行えたと考える」とあります。

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葦が鉄をも産み出し、木で作っていた鍬(くわ)や鋤(すき)を、鉄に変えてお米をたくさん作ることが出来るようになりました。ただし褐鉄鉱(高師小僧)から作った鉄は、農耕用には十分だったが、戦いのための刀にすると折れやすく、砂鉄で作った刀(砂鉄を使用できる部族)のほうが戦いには有利だったという。

葦は、生命力があり、水を綺麗にして、かつ鉄も作る。当時の人たちにとって葦は不思議を通り越して、神秘であり、崇めるものでもあったことは想像に難くありません。

葦はなぜそんなに成長が早いのか。葦はなぜ水を浄化する能力を身に着けているのか。葦はなぜ鉄の成分を引き寄せるのか。一つ一つ調べるとさらに不思議なことに出会いそうです。

さらに、このような葦=ヨシが、何故、篳篥(ひちりき)の蘆舌(ろぜつ=リード)として使われるようになったのだろうか。中国大陸や朝鮮半島から篳篥と同じような楽器が伝わってきたと考えられていますが、リードの材料は、異なるのです。数年前、韓国に行って取材してきました。何故、日本ではリードに葦=ヨシを使用したのか。単に葦が手に入り易かったというだけではなさそうです。

葦=ヨシについての不思議や知っていること、エピソードなどなどご存知でしたら教えてください。よろしくお願いいたします。

2

2022年4月20日 上牧・鵜殿ヨシ原

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[4]  寄付のお願い

「つる草抜き」の活動を続けていくための寄付をお願いしています。どうぞよろしくお願いいたします。

寄付振込先

●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

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[5]  問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡ 090-1538-1693 携帯に変更になっています。
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com

発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局 担当 鈴木治夫

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