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『ヨシ原通信』No.68(2022年7月24日(日))
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局(担当 鈴木治夫)
篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)
ⓒReiko Okano
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[1] 明日より「つる草抜き」 今日のヨシ原
[2] ヤブガラシの除草の方法 その2
[3] 『ヨシ原通信』バックナンバー
[4] 寄付のお願い
[5] 問合せ先
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[1] 明日より「つる草抜き」
明日(7月25日(月))朝8時より11時まで「つる草抜き」を行います。
集合場所 28-Aの前(木陰のできるところ。以前の受付より200mほど先)
トイレはヨシ原の中にはありません。(事前に用を済ませてください)
水は多めにお持ちください。(水を飲んでも汗となり出ていきます)
暑い中での作業となりますので、熱中症に十分注意しながら行いましょう。
今日(7月24日(土))のヨシ原
11-18の区画がどのようになっているか、心配でした。
予想通りと言えば予想通りでした。
7月11日、13日の「つる草抜き」は、雨などの予報もあり、11-18の区画は手を付けずに終わりました。道路に面したところは、つる草(ヤブガラシなど)は伸び、ヨシを押し倒しておりました。
写真は道路に面した11-12の区画あたり、ヤブガラシはヨシに絡みつき倒しています。
ロープ(区画)の中に入りますと、多くのヨシにヤブガラシが絡みついています。
中には、1本のヨシにヤブガラシなどのつる草が2本、3本と絡みついています。
明日からは、これらのヤブガラシを処理していきます。
一方 前回(7月11日、13日)「つる草」などを抜いたところは、ところどころヤブガラシなどありますが、概ねきれいになっていました。
23-Aの辺り、道路に面しているところもきれいなままです。
28-A辺りです。
4月、5月、6月の努力を引き継いで、秋にはヨシが青空に向かって育って欲しい。
篳篥用の葦(ヨシ)の成長の手助けが出来ればと願うばかりです。
みなさまのご協力よろしくお願いします。
「つる草抜き」は 7月25日(月)、26日(火)、27日(水)、28日(木)、29日(金)です。
(雨の予報や作業の進捗状況により日程変更があります)
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[2] ヤブガラシの除草の方法 (その2)
昨日(67号)では、ヤブガラシの茎を巻くだけで駆除できるのか?という動画を紹介しました。
今号は、ヤブガラシを丸めて置いておく方法の基になったブログと思われるブログです。
読んでみると、丸めて置いておくのは、ヤブガラシを枯らすためではなくて、「役目を終えてもらう」ための方法で、自然と人間が共存できる方法を模索する方法なのかもしれません。とても気になる視点です。
ブログからのヤブガラシに関する箇所を一部転載させていただきました。
⑤【ヤブガラシを駆除するには。】(中央園芸のブログ)
https://ameblo.jp/chuou1/entry-12076805139.html
以下、ブログからの転載です。(途中 略しています)
矢野智徳さんの「大地の再生講座」での一コマ。
下草の風通しを良くする方法を矢野さんが指導していた時。
そこにヤブガラシがありました。
「この草は、とても素直な草。役目を終えたと思えれば、必ず姿を消してくれます・・・」
といって、矢野さんはくるくるとヤブガラシを丸く束ねて、地面に置きました。
これでヤブガラシは無くなる、というのです。
そもそもヤブガラシとは何なのか。
自然界において、無駄なものは一切ない。
ヤブガラシが生える、何か理由、意味があるはずです。
自分もヤブカラシの気持ちになって、数日間考えてみました・・・。
例えば、ヤブガラシの他にもとても厄介な雑草として、スギナがあります。
広島に原爆が落とされた1945年。
大量の放射能を浴び、広島の地は焦土と化しました。
「今後70年は植物が生えることはないだろう。」
しかし、翌1946年、たくましい雑草たちが芽を出しました。
スギナ、タンポポ、ハコベ、ナズナ、ヨモギ、オオバコ、スミレ・・・
いわゆる、どこにでもある雑草たちです。
地上部は焼き焦がされても、強健な地下茎、根の部分が残り、再び芽を出したという訳です。
いわゆる雑草といわれる中でもスギナは特に強健です。
除草剤もかなりの高濃度で撒かないと枯れないと思います。
私も以前は、除草剤、消毒などの農薬を使っていましたが、今はほとんど使わなくなりました。
植物や虫を殺す薬ですから、人間にとってもいいわけはありません。
除草剤の恐ろしさはここでは控えます。
でも除草剤をいくら撒いても、また草は出てくるんです。
なぜなら、大地を再生するためだからです。
先程の広島の草たちは、表面的、平面的に大地を再生する役目。
そして、ヤブガラシは立体的、縦方向に大地を再生する役目があるのでは、
と私は推測しています。
おそらく広島でも、ヤブガラシは枯れた木々やフェンス、ポールのようなものに巻き付き、焼け焦がれた広島の大地を立体的に緑で覆い尽くしていったのだと思います。
そう考えると、ヤブガラシは荒れた土地や、何度も何度も掘り返す畑など、大地が安定していないところにに良く生えているように思います。
話しを元に戻しますが、矢野さんのヤブガラシの話しを聞いて、早速自分もやってみました。
このヤブガラシを切らずに木から解くんです。
伸ばしてみると、2.5mほどありました。
普通は、このまま手で抜いてしまうと思います。
それをくるくると巻き、そっと地面に置くんです。
それはまさに頭に巻く王冠のように!
そして、心の中でつぶやくんです・・。
「もうお前の役目はここでは終わったよ・・・。もういいんだよ。」
これで、ヤブガラシはいなくなるんです。本当か!
私は夏場からいくつか実験してみましたので、紹介します。
梅雨の真っ只中、7月2日。
雨の中、高さが5mほどのシラカシの株立ちに巻きつく、ヤブガラシ。
なかなかの大物が見つかりました。
今までなら、根っこの近くを掴み、抜いていました。
でも、今回はつるを切れないようにシラカシから解き、くるくると巻きつけ、そっと置く。
そして、
「もう大丈夫だ、お前の役目は終わったよ・・・。」
と、心の中でつぶやきました。
そして、お盆明け、8月24日、このシラカシのところへ行って見ました。
おお、すごい!
なんだか、役目を終えた感じになっています。
9月9日。救急の日。ヤブガラシにとってはSOSです。
ほとんど黒くなってしまいました。
9月23日。
ほとんど水分がなくなって、もうカッサカサです。
地下茎のほうも、徐々に枯れていっているようです。
すごい結果がでました。
この横の植木場にヤブガラシが大量にはびこる地帯があるんです。
おそらく、そこの地下茎から伸びたヤブガラシ。
ヤブガラシは他の植物の根を伝い、幹や枝に絡みながら立ち上がってこそ、勢いを増すつる性植物。
絡みつくものがないところでは、徐々に衰退していきます。
このようなところに生息するヤブガラシは次第に、ほかの草に場所を譲り、役目を終えていくわけです。
本当に自然というのはよくできています。
今まで「厄介な雑草」として目の敵にされてきたヤブガラシですが、ただツルをくるくると巻きつけ地面に置くだけで、退治できれば本当に画期的な方法だと思います。
たまに、地面に置いたくるくる巻いたヤブガラシの脇芽が立ち上がり、再びツルが伸びることがあります。
そんな時は、再度くるくるしてあげると、勢いがなくなってくると思います。
水脈、気脈、風の剪定、風の草刈に続く、またしても地球の庭師、矢野智徳さんの手法。
本当に驚きました。
この矢野さんのやり方は、自然の力を強引に制圧したり、排除するのではありません。
うまく草の勢いを受け流し、力をいなしていく。
日本には建築や武道の世界でも、力をまとも正面から受けずに、力を削ぐ、という方法がありました。
植物の世界でも同じようなことが言えるのかと思います。
今回のブログのタイトルも「ヤブガラシを駆除」と書きましたが、
駆除や撃退というのは、ちょっと乱暴な言い方です。
役目を終えてもらう、というほうが合っているのかもしれません。
ヤブガラシの役目が終われば、また違った草が生えてきます。
しかしそれは、大地の再生が次の段階(レベル)に入ったということ。
次にその土地にとって必要な草が生えてくるというわけです。
自然にとって無駄なものは一つもありません。
すべては、自然からのメッセージ、何かしらの意味を持って存在しています。
そんなことを理解している人は、雑草なんて言い方はしません。
生えてくる草を受け入れることができれば、
人と自然とが本当にうまく共存できるようになるのだと思います・・・。
なぜこの草が生えてきたのか、なぜ生えているのか。
大雨の時も土壌が流されずに持ちこたえてくれるのは、草や樹木の根っこのおかげです。
そんな草の働き、意味も理解していきたいですね。」
転載はここまで。
このブログの中で、「ヤブガラシは荒れた土地や、何度も何度も掘り返す畑など、大地が安定していないところにに良く生えている。」とあります。とすると上牧・鵜殿のヨシ原は「荒れた土地など」となるのだろうか。
他にも「この草は、とても素直な草。役目を終えたと思えれば、必ず姿を消してくれます・・・」
「その土地にとって必要な草が生えてくるというわけです。自然にとって無駄なものは一つもありません。
すべては、自然からのメッセージ、何かしらの意味を持って存在しています。」など
ヤブガラシをどうにかしたいと思って調べ始めたのですが、そこから見えてきたものは、自然とは何なのだろうか?自然と人間の関係は?なども考えて行かないと真の解決策は見えてこないのかもしれない。
ヤブガラシ(藪枯し)は、あなどれない。
次回は、ヤブガラシはヤブガラシには巻き付かないという研究 それは何故なのか?
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[3] 『ヨシ原通信』バックナンバー
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=684
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