『ヨシ原通信』No.89(2022年8月25日(木))

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image001『ヨシ原通信』No.89(2022年8月25日(木))
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局(担当 鈴木治夫)

 

 

 

 

篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)
ⓒReiko Okano
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[1] 今日(8月25日)のヨシ原
[2] 調査区(12-B)の様子
[3] 「つる草抜き」予定
[4] 今日のヨシ原
・昨日の蛾(?)は蝶
・トンボの名前はアオモンイトトンボ
・この小さなきのこの名前は何ですか?
・ナンバンギゼル(南蛮煙管)と『万葉集』
[5] △▼「つる草抜きから見えてきたもの」▼△
鈴木治夫 8月27日(土)午後3時 上牧公民館
主催 高槻・五領の環境と子どもの未来を守る会 (無料)
[6] 『ヨシ原通信』バックナンバー
[7] 寄付のお願い
[8] 問合せ先

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[1] 今日(8月25日)のヨシ原

「つる草抜き」参加者 8名 協力者 3名

今日から8月後半の「つる草抜き」です。風もあり曇りでしたのでみんなで「秋を感じるようになりましたね」と挨拶です。「つる草抜き」を始めると服はみんな汗でびっしょりと濡れまていますが、8月前半の時のジリジリ暑さとは違ってきています。

朝8時から全員で28の区画から「つる草抜き」を始め、26の区画まですすみました。

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[2] 調査区(12-B)の様子

4月~6月までは「つる草」などを抜いていた区画で、7月以降「つる草」などを抜かなかったらどのようになるかを調べようと12-B(Cとの境)に調査区を設けました。
7月、8月と何もしなかったところです。
セイタカアワダチソウが勢力を増してきました。またヤブガラシなどが絡みつきヨシを押し倒して行きます。もし7月、8月に手を入れなかったとしたら、4月~6月の苦労は水の泡と消えていくようです。

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セイタカアワダチソウがヨシに覆いかぶさるように伸びていく。

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[3] 「つる草抜き」予定

8月26日(金)~8月30日(火)

・時間 朝8時より11時まで。
・集合場所 28-Aの前(木陰のできるところ。以前の受付より200mほど先)
場所の分からない方は、ご連絡ください。
・トイレはヨシ原の中にはありません。(事前に用を済ませてください)
・水は多めにお持ちください。(水を飲んでも汗となり蒸発していきます)
・長袖シャツなどで軍手、帽子もお忘れなく。鎌は貸し出し用があります。
・暑い中での作業となりますので、熱中症に十分注意しながら行いましょう。
みなさまのご協力をお願いいたします。
ご参加いただける方はこのメールに返信、又はgagakudayori@yahoo.co.jpへ連絡ください。
お待ちしています。

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[4] 今日のヨシ原

・昨日の蛾(?)は、蛾ではなく蝶の仲間なのだそうです。
名前はイチモンジセセリ。
幼虫の時は稲などを食べるので人間から見ると害虫(?)なのですが、成虫になると花の蜜だけではなく、糞や腐った果実など様々なものを吸って暮らしているそうです。

以前(『ヨシ原通信』№81 8/10付)に登場したオオヒラタシデムシ(大扁死出虫)のように腐乱したものを食べて分解してくれる虫や蝶、自然の循環を支えている生命に欠かせない重要な動物なのですね。

ちなみにイチモンジセセリの名前の由来は「翅(はね)の白い模様」から、
(「翅」とは、昆虫類が持っている飛ぶための器官にのみ使うと辞書にありました)
また、セセリとは「挵」と書いて食物をつつくようにして食べるという意味だそうです。
「小さくて焦げ茶色の地味なチョウですが、寸暇も惜しんで働くぞと意気込んでいるように見えるチョウで、まさに挵(せせ)るチョウです。「セセリチョウ」と名付けた昔の人々の語感に敬意です。」とhttps://ameblo.jp/kokahumi-ko/entry-12539221295.htmlに書いてありました。

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・トンボの名前はアオモンイトトンボ

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名前を教えていただきありがとうございます。
動物や植物の名前を教えていただけるのがとてもありがたいです。
みんなでヨシ原の動物と植物とを共有して共に生きていきましょう。動物と植物と人間と、みんながお友達になれると良いですよね。人間も自然の中から生まれて、生きているのですから。
ヨシの芽「葦牙(あしかび)の神」に守られて。(『ヨシ原通信』№32 5/1)

・教えてください。
☆この小さなきのこの名前は何ですか?

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みんなで「もう秋ですね。キノコが生えてきましたね」と。誰かが「食べてみようか?」すると「いやいや調べてからにしてくださいね」と。

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きのこが2種類 わかる方お教しえください。

・ナンバンギゼル(南蛮煙管)と『万葉集』
綾さんが「26-Aの道路わきに、ナンバンギセルの花が咲いていましたよ」と写真を見せてくださいました。早速自分も写真を撮りました。
万葉集にも歌われる花だそうです。

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「ナンバンギセルの別名は思草(オモイグサ)です。古くは奈良時代の終わりに成立した万葉集に「思ひ草」として登場する植物が、ナンバンギセルだとされています。人々の生活の中で、キセルに例えられる以前から、尾花(ススキの別名)に寄り添って咲く花として知られていたことがわかります。首をかしげて咲く姿が、なにかを思っている人の姿のようにも見えますね。」と https://botanica-media.jp/1149 には書いてありました。

『万葉集』には「道の辺(へ)の 尾花(をばな)が下の 思ひ草 今さらさらに 何をか思はむ」とあり、意味は
「道端の尾花(をばな)の元に咲いている思ひ草のように、いまさら何を思い悩んだりしましょうか」のようです。
『万葉集』の時代から咲いている花なのですね。素敵な花を紹介していただきありがとうございます。

「万葉集は、7世紀前半から8世紀後半にあたる759年から780年の間(奈良時代末期)に成立した日本最古の和歌集です。 約130年の間に貴族や官人、農民や大道芸人など、多様な身分の人々が詠んだ和歌が約4,500首以上も収められています。」(辞書より転載)

ナンバンギゼル(南蛮煙管)の花 26-Aに咲いています。見に来てください。

[3] △▼「「つる草抜き」から見えてきたもの —篳篥用ヨシの再生に向けて—-」▼△

話し 鈴木治夫(雅楽協議会ヨシ対策室事務局)
日時 8月27日(土)午後3時~5時
場所 上牧公民館2階
(国道171号線「上牧町1丁目」交差点を淀川方面に曲がり40m左側)

主催 高槻・五領の環境と子どもの未来を守る会

・コロナ禍ですので人数に限りがあります。
・お車は本澄寺にお停めください。
・会場ではマスクを着用ください。土曜の午後です。都合が付きましたらご参加ください。なおコロナ禍ですので事前申込。
参加希望の方はこのメールに「参加希望」と返信してください。

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[3] 『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=684

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[4] 寄付のお願い

「つる草抜き」の活動を続けていくための寄付をお願いしています。どうぞよろしくお願いいたします。

寄付振込先
●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は

三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

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[5] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡ 090-1538-1693 携帯に変更になっています。
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com

発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局 担当 鈴木治夫

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