『ヨシ原通信』No.122 2022年11月16日(水)

◆─◆◇◆◇◆◇◆◇◆───
『ヨシ原通信』No.122(2022年11月16日(水)
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局(担当 鈴木治夫)

image001

 

 

 

 

 

 

篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)
ⓒReiko Okano
──ー◆◇◆◇◆◇◆◇─◆─

[1]「まとめの会」を開きます。11月18日(金)午後1時30分 上牧公民館
[2]「ヨシ原を考えるシンポジュウム」12月3日、4日 参加費無料
[3]『ヨシ原通信』バックナンバー
[4] 寄付のお願い
[5] 問合せ先

▼────────────────

[1]「まとめの会」を開きます。

明後日 11月18日(金)午後1時30分 上牧公民館 2階会議室
(国道171号線 上牧町一丁目交差点を淀川方面に曲がり100m先左側 消防団)
(車の方は、本澄寺駐車場へ(本堂から離して停めてください)

来年の「つる草抜き」に向けて、良かった事、改善したほうが良い事、などなど情報を共有するとともに意見を出し合う会です。聞いているだけでも参考になるかと思います。
是非お越しください。お待ちしています。

「鵜殿ヨシ原」の紹介の記事を読みますと、全ての記事に必ず「雅楽の楽器」「篳篥の蘆舌(ろぜつ)」の話が書かれています。
堤防の上に建てられている石碑も篳篥との繋がりの大切さを冒頭に刻んでいます。(この石碑は今から47年ほど前の1975年頃に建立)

image003

真ん中の大きな石には「鵜殿葭の原」と刻まれて、その左側の四角い石碑には、「鵜殿葭の原」として、篳篥と徳川幕府との関係から書いています。

このヨシを「篳篥の舌として最適」とした上で、江戸時代、徳川幕府は葦を刈ることを禁止した。しかし地元の人々は、京都御所に篳篥の蘆舌の材料としてヨシを納入していることを理由に、葦苅の権利を確保し続付けた、その葦苅の権利は現在も続いていることを書いて、結びに「美しい葦の群生が見られる」と石に刻んでいます。(参考に石に刻まれた文章を下に書き写しておきます)
もしかしたら、江戸時代に篳篥の蘆舌は途絶えた可能性があったのかもしれません。
篳篥用のヨシは、長い歴史の中で守られてきていることをこの文章からも知りました。
しかし残念ながら、「美しい葦の群生」「篳篥用の葦」は、昨年の秋全滅してしまったのでした。
石碑に刻まれているように「美しい葦の群生」「篳篥用の葦」が1000年後にも続けていけるようにと願うのです。

image005

「鵜殿葭の原

鵜殿の葦は雅楽の楽器ヒチリキの舌として最適といわれ古書雅遊漫録にも「簧(シタ)はよしにて作る津の國鵜戸野村の蘆を重寶とす、その外のものは早く損じ音もあしし古く久しく枯らして作る家々にいろいろの習あり」とある。
江戸時代に徳川幕府が治水対策として葦を刈ることを禁止したが、村人たちは京都の御所へ楽器の材として納入することを盾に葦苅の権利を確保しつづけた。
現在もその権利が認められていて鵜殿の河原には美しい葦の群生が見られる。

「世の中ようと野の蘆のよしとても

ほに出りけりな秋の夕暮」

烏丸權中納言              」(石碑より)

image007

「鵜殿葭の原」と刻まれた石碑
18日の「まとめの会」にて、博雅会より来年の「雅楽カレンダー」を寄付いただきましたので、お渡しいたします。

image003

当日の配布資料(「まとめの会 配布資料 2022.11.18」A4 12頁)を作成しました。
下記のアドレスよりダウンロードするとどなたでも読むことが出来ます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX

※『「つる草抜き」植物担当としての今年の活動を振り返って』赤對一雄 (22.11.7)
※『上牧・鵜殿ヨシ原の篳篥用ヨシの再生に向けた取り組み 中間報告』(A4 20p)

上記の原稿も、下記のアドレスよりダウンロードするとどなたでも読むことが出来ます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX

▼────────────────

[2] ヨシ原を考えるシンポジュウム

image025image027

下記アドレスよりチラシが読めます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX

ヨシ原の「千年の歴史の終焉をどのように回避するのか、について考えを深め、意見交流をし、今後の動きにつなげてゆきたい」と下記の内容のシンポジュウムが開かれます。
多くの皆さんと共に考えていきたいと思います。無料ですので是非ご参加ください。

【1日目】

12月3日(土)午後1時30分~ 参加費無料
会場 国際日本文化研究センター(京都市西京区)

ご挨拶:劉建輝(国際日本文化研究センター教授)
伊藤謙(大阪大学総合学術博物館講師・科研代表)
司 会:深尾葉子(大阪大学人文学研究科教授)
発言者(敬称略)
〇鈴木治夫〇木村和男〇綾史郎〇田口圭介〇三好龍孝

午後5時30分より 座談会・懇談会 会食有 有料(2千円)となります

【2日目】

12月4日(日) 午前10時~ 参加費無料
本澄寺にて お話 〇高田みちよ ヨシ原へ 午後 雅楽演奏
安満遺跡公園へ移動。午後3時より遺跡見学

午後4時より講演 北島宣「案満遺跡の稲作の歴史と渡来文化」
午後5時より会食 有料(3千円程度)

【問合せ・お申込み先】
参加申し込み等の連絡先 深尾研究室 fukaoken@outlook.jp(担当:谷俊作)
★可能な方は以下のグーグルフォームを使ってお申込みください。のちほど事務局からご連絡差し上げます。
https://forms.gle/2jezoXB9Vx3iBgFj9

▼────────────────

[3]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=684

▼────────────────

[4] 寄付のお願い

「つる草抜き」の活動を続けていくための寄付をお願いしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

寄付振込先
●郵便局は

郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は

三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

▼────────────────

[5] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com

発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局 担当 鈴木治夫

▼────────────────

カテゴリー: ヨシ原通信 パーマリンク