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『ヨシ原通信』No.220 2023年7月29日(土)
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[1] 第7クール 7月31日(月) 午前8時より
[2] 中間報告会 8月2日(水)午後1時半 上牧公民館
[3] なぜ 間違えたのか? 牧野富太郎-③
[4]「つる草抜き」予定
[5] 寄付のお願い
[6]『ヨシ原通信』バックナンバー
[7] 問合せ先
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[1] 第7クール「つる草抜き」 7月31日(月)午前8時より
7月31日(月)より、8月3日(木)まで第7クールの「つる草抜き」を始めます。
夏の暑い時ですので、特に熱中症には注意し、ケガにも注意して作業を進めたいと思います。
朝8時から11時までの3時間です。トイレはありません。各自お水を持参ください。
貸し出し用の防虫ネットや鎌、軍手はあります。皆様のお越しをお待ちしています。
天気の具合や作業の進み具合で日程の変更があります。
モンキチョウ(2022年8月12日 撮影)
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[2] 中間報告会
8月2日(水)午後1時半 上牧公民館 2階
(上牧駅より171号線 上牧町1丁目の信号を曲がる。駐車場はありません)
今年の「つる草抜き」も8月の第7クールに入ります。
後半の「つる草抜き」に向けて 前半を振り返り、今後の事について情報の共有と意見交換の会を開催します。
お忙しいとは思いますが、どなたでもご自由にご参加いただき、ご意見もどうぞ。
もちろん無料です。ご参加をよろしくお願いいたします。
今年(2023年)4月23日 撮影 ヨシ原焼き(3月12日)から1か月余り 新下流エリア
「つる草抜き」を始めたのが3月27日。それから4カ月 7月15日撮影のヨシです。
6回に渡りつる草などを抜いてきました。ヨシは5m余りに成長しました。
毎年毎年こんなにも成長するとは驚きです。
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[3] なぜ 間違えたのか? 牧野富太郎-③
植物学者牧野富太郎は、鵜殿のヨシ原に2度訪れていますが、牧野富太郎は、篳篥の蘆舌の使用するヨシはセイコノヨシ(Phragmites Karka Trin)と信じていて間違えてしまったのです。
篳篥の蘆舌に使用するヨシは、セイタカヨシ・セイコノヨシではなく普通のヨシなのです。
「私は久しい以前からこの鵜殿ノヨシを以ていわゆる西湖ノヨシだと信じていた」と「篳篥の舌を作る鵜殿ノヨシ」(『續牧野植物随筆』p185)に書き、さらに続けて「それ(鵜殿ノヨシを西湖ノヨシと信じて間違ってしまったの)は岩崎灌園の『本草図譜』に出ている圖説に誤まられた」と続けています。
確かに間違えたのは、直接的には岩崎灌園(1786-1842 江戸時代後期の本草学者)の『本草図譜』の誤りをそのまま踏襲したことによるのだと思いますが、そもそも岩崎灌園の『本草図譜』が誤ったのは、小野蘭山『本草綱目啓蒙』の中に鵜殿ノヨシに書かれている内容が、セイコノヨシを匂わせる内容が書かれていたからだろうと思います。
ですので『本草綱目啓蒙(ほんぞうこうもくけいもう)』小野蘭山(1803年)をまず見ていきましょう。
小野 蘭山(おのらんざん)は江戸時代の大本草学 (医薬に関する学問)の学者で、75歳の時に『本草綱目啓蒙』をまとめました。全48巻が刊行され、日本最大の本草学書という。
この本の巻十一 蘆 の項に記されています。
(『本草綱目啓蒙』巻十一 表紙 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ)
(『本草綱目啓蒙』巻十一 蘆 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ)
呼び名には アシ と ヨシ とを記しています。
蘆と鵜殿との関係を記しているのが次のページ
該当箇所の拡大
拡大したところには
「の末 茎葉共に枯れる。一種 茎幹到りて粗大なるものを 鵜殿ノヨシ という。摂州島上郡鵜殿村の名産なり 茎を用いて篳篥(ひちりき)の義嘴(した)に作るこのヨシは 證類本草蘇頌の説に 深碧色なるはいわゆるこれを碧蘆というものなり」と書かれています。
この『本草綱目啓蒙』の蘆の項を読むと篳篥の蘆舌(ろぜつ)に使用するヨシは、普通のヨシとは別 (一種)で、茎・幹・稈が太いヨシである。このヨシを「鵜殿ノヨシ」という固有名詞が付けられている。そして鵜殿村の名産である。中国の『證類本草』には「碧蘆」という蘆があり、それと同じものである、と。
小野蘭山(1729-1810)は、江戸時代の大本草学者として頂点に立っていた。誰も疑うことなく「篳篥用のヨシは、普通のヨシではない。セイコノヨシ、セイタカヨシ、鵜殿ノヨシ と呼ぶ別の種のヨシである」という説を学者は信じていた。
この説は小野蘭山だけでなく、江戸時代後期には「セイコノヨシと篳篥の義嘴に使う鵜殿ノヨシは同じもの」と岩崎灌園が『本草図譜』で記しています。
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[4]「つる草抜き」予定
第7クール 7月31日(月)より~8月3日(木) 午前8時~午前11時
第8クール 8月21日(月)より~8月24日(木) 午前8時~午前11時
※9月は状況を見て予定します。
(なお雨などにより中止の場合、作及び業の進み具合で日程の変更があります。)
駐車場はありません。
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[5] 寄付のお願い
「つる草抜き」の活動を続けていくための寄付をお願いしています。
寄付振込先
●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会
●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫
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[6]『ヨシ原通信』バックナンバー
『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139
これまでに配布しました資料などは下記のアドレスから見ることがます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX
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[7] 問合せ先・連絡先
メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫
篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)ⓒReiko Okano
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