『ヨシ原通信』No.254 2023年9月26日(火)

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『ヨシ原通信』No.254 2023年9月26日(火)
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[1] 振り返り―➃
[2] ヨシの成長―⑩
[3] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[4]『ヨシ原通信』バックナンバー
[5] 問合せ先

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[1] 振り返りー➃

★「つる草抜き」開始日

昨年(2022年)「つる草抜き」の開始日を4月10日とし、午前中は400人余りのボランティアの参加により「つる草抜き」が行われ、午後から「東儀秀樹ミニコンサート」(700人余り参加)を行いました。

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(写真 昨年(2022年)4月10日 「つる草抜き」初日 多くの人が参加)

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(写真 ヨシは50㎝以上に成長。つる草も大分伸びている。上牧実行組合の木村さんの話を聞く東儀秀樹さん)

この4月10日、ヨシは50㎝程に成長し、カナムグラなどのつる草もだいぶ成長していましたので、「来年はもっと早く始めた方が良い」とのアドバイスを頂き、今年(2023年)は2週間ほど早めた3月25日からとしました。しかし実際は雨の為3月27日からとなりました。

ヨシ原焼きも雨などにより延期となり3月12日に行われました。ヨシ原焼き2週間後でヨシやつる草は芽を出すのだろうかと心配もありましたが、3月22日にはヨシは20㎝以上に成長していました。(「東儀秀樹ミニコンサート」は2023年3月26日 雨の中行われました。参加者300名)

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(写真 2023年3月28日 「つる草抜き」参加の皆さん)

ヨシ原焼きで焼かれて焼け焦げの跡が残ったヨシもありましたので、ヨシ原焼きの3月12日の時点で芽を出していたものと思われます。

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(写真 ヨシの若芽(葦牙)の周りにびっしりと芽(二葉)を出したカナムグラ(鉄葎)。鉄の様に硬くなってヨシにからまり付きヨシを押し倒すカナムグラ。二葉の内ならまだ抜き取りやすい)

昨年 カナムグラを抜いたところは、春に芽を出すのは減っていました。カナムグラは1年草ですので抜いてあげると減るのでしょう。抜かないと花が咲き種となり大地に落ちるので、翌年は10倍20倍と芽を出してくる。ヤブガラシは地下茎なので、抜いただけでは減らないのです。しかし地下茎を抜き取るのは大変です。

(参考に 『ヨシ原通信』№158 2023.3.27 http://gagaku-kyougikai.com/?p=2421
『ヨシ原通信』№182 2023.5.8  http://gagaku-kyougikai.com/?p=2744 )

来年の開始日は決まっていませんが、今年と同じように春のお彼岸を過ぎてからとなるのではないかと思っています。

プランターに 抜くべき草の見本を展示
「つる草抜き」には多くの人が参加していただいています。初めて参加の方も多数いますので、抜くべき草の見本の実物をプランターの中に植えています。この草の見本を見て抜いていきます。昨年も今年も好評です。植物担当の赤對さんが製作くださいました。

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(写真 プランターに抜くべき草の実物見本。とても参考になります。製作 赤對一雄氏)

★「つる草抜き」作業記録

昨年と今年の作業記録を掲載します。

2023年 作業記録

第1クール 3月27日~4月3日 8日間 119人
第2クール 4月16日~4月23日   7日間 108人
第3クール 5月7日~5月11日 4日間  54人
第4クール 5月27日~6月6日 5日間  74人
第5クール 6月17日~6月20日   4日間 50人(夏時間)
第6クール 7月11日~7月15日 4日間  38人(夏時間)
第7クール 7月31日~8月3日 4日間  40人(夏時間)
第8クール 8月21日~8月24日   4日間  48人(夏時間)
第9クール 9月11日~9月14日 4日間 46人(夏時間)

計 44日間 577人

(今年(2023年)はおおよそ2週間を空けて取り組んできました。人数はボランティア及びアルバイト参加のおよその合計のべ人数。)

2022年 作業記録

第1クール 4月9日~4月23日 10日間 765人
第2クール 5月16日~5月25日 8日間 159人
第3クール 6月9日~6月10日 2日間  46人
第4クール 7月11日~7月13日 2日間 22人(夏時間)
第5クール 7月25日~7月30日 6日間  66人(夏時間)
第6クール 8月8日~8月13日  6日間  77人(夏時間)
第7クール 8月25日~8月30日 6日間 58人(夏時間)
第8クール 9月26日~9月30日 5日間  54人(夏時間)

計 45日間 1247人

(4月10日の400名を除くと847人)

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[2] ヨシの成長―⑩

ヨシが成長により茎(稈)の内部がどのようになっているのかを調べました。
今回は今年(2023年)4月22日のヨシです。

茎丈約1m50㎝余り 太さ約9㎜

写真の番号は、ヨシの茎(稈)に直接記入した番号と位置。

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4番ぐらいまでは葦牙の時の外側がそのまま残っている感じです。

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3番の上を裁断すると中は空洞でした。

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4番も同様で5番の上も同様に空洞でした。

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6番も同様に空洞でした。

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7番になると中が詰まっているのです。

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8番と9番の間隔は狭いですが裁断してみますと、中はびっしりとつまっています。

葦牙の時は茎(稈)の中はびっしりと詰まっていましたが、1カ月余りすると下の方から空洞になっていったようです。どうも一番外側の茎(稈)を残して内側の茎や葉を持ち上げながら成長していくようです

調べてみると節の所に成長点があり、各節ごとに成長するらしいことがわかりました。

私が不思議に思った葦牙の時の焼け焦げが2か所に分かれているのは、ヨシ焼によって焼かれた後、内側の葉・茎が伸びて成長し焼かれたところが分かれていったものだということが分かりました。

ヨシの節間の成長を記録してみると、1節目から3節目ぐらいまでは4月ぐらいまでに伸びてそれ以上は伸びないが、4節目、5節目以降はどんどんと伸びていくようです。

(参考 『ヨシ原通信』№232 2023.8.19 http://gagaku-kyougikai.com/?p=3388

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[3] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について

篳篥の蘆舌用のヨシは、昨年採取できた本数より多くのヨシを採取できるのではないかと推測しています。
そこで「つる草抜き」のエリアで成長した蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記メールアドレスへ希望本数など必要事項をご連絡ください。
発送は早くても来年3月以降になるのではないかと思います。

連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com
(メール宛先 上牧実行組合 会長 木村和男氏)

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[4]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

これまでに配布しました資料などは下記のアドレスから見ることがます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX

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[5] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

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篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)ⓒReiko Okano

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