『ヨシ原通信』No.262 2023年10月16日(月)

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『ヨシ原通信』No.262 2023年10月16日(月)
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[1] 振り返り―⑫
[2] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[3]『ヨシ原通信』バックナンバー
[4] 問合せ先

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[1] 振り返りー⑫

○上牧・鵜殿ヨシ原の動物たち
●オオヨシキリ

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(写真 オオヨシキリ 2022年5月24日撮影)

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(写真 オオヨシキリ 2022年5月24日撮影)

このヨシ原で卵を産み育て、南に海を越えて飛び立っていく。すずめぐらいの体格なのに、すごいです。感動しますね。

オオヨシキリは「大葦切」と書いて、巣はヨシ原に限り、ヨシを切り裂いて巣を作るから「ヨシギリ」なのだそう。「ヨシギリ」から「ヨシキリ」なったとありました。

ヨシの葉を綺麗に細く切り、編んでいくのですね。カタカナで「オオヨシキリ」と書くと「葦」との繋がりが分かりませんが、「大葦切」と漢字で書くと「葦」と関係のあることが一目瞭然。ヨシ原が無いとオオヨシキリは生きていけない。オオヨシキリに親しみを感じます。

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(写真 オオヨシキリの巣 ヨシの葉を切り裂いて作る。使われなくなってだいぶ経ったようです。巣の中も何もありません。2023年7月31日撮影)

オオヨシキリは子育てを終え旅立ったようだ。オオヨシキリの鳴き声は聞こえなくなりました。
東京では見たことはありませんでした。

●ハグロトンボ(神様トンボ、仏トンボ)

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(ハグロトンボ 上流エリアにて 2022年7月27日撮影)

体長6㎝~7㎝の羽の黒いトンボに2022年7月27日に初めて出会い、ハグロトンボと教えていただきました。

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トンボは羽を広げて止まるとばかり思っていたのですが、このハグロトンボは羽を上に合わせて止まり、たまに羽を広げます。

「ハグロトンボ」は「神様とんぼ」とも呼ばれその言い伝えについて書いてありました。

「トンボは農作物の害虫を食べてくれ、五穀豊穣を手助けしてくれ、人間にとってとてもありがたい益虫で、秋になりたくさんのトンボが田畑にやってくると、昔の人々は幸運が舞い降りてきたように感じた。

『古事記』の中で雄略天皇が狩りに出かけた時、腕を虻(あぶ)に刺され、その虻をすぐにトンボがくわえて飛び去ったことから、縁起のよい虫「勝虫」と呼ばれるようになったと。
ハグロトンボが羽を開閉させるその姿は、まるで人間が神様に合掌する姿を連想させ、特に神秘的な雰囲気を持つ美しい存在として感じ「神様トンボ」と呼ばれるようになった。

優雅にゆっくり空中を舞うハグロトンボは、子供でも簡単に捕まえられて、殺生することも簡単。大人は子供たちにハグロトンボは神様の使いなのだから、捕まえて殺すようなことがあってはいけないよと。ハグロトンボが神様トンボとなることで、生命の大切さを教えたのかもしれない」とのこと。

近年は「神様トンボ」とは呼ばなくなったようです。「ハグロトンボ」と呼ぶよりも「神様トンボ」と呼ぶ方が生命の奥深さを伝えられそうです。
地方によっては「仏とんぼ」と呼ばれる場合もあるそうです。由来は神様トンボとほぼ同じ、お盆の頃にたくさん現れることから、あの世とこの世がつながり、仏さまになったご先祖様が戻ってきて欲しいという願いも込めて呼んでいるそうです。

下記を参照しました。

https://celestia358.luxe/1770
https://life-ikiki.com/15524.html

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(写真 ハグロトンボ 尾が黒いのでメスかもしれません。2022年9月25日撮影)

去年より今年(2023年)の方がたくさんの神様トンボと「つる草抜き」の通路で出会いました。

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●イタチ

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(イタチ 2022年11月4日撮影)

イタチ(?)が出迎えてくれました。左側は工事現場の緑色の網がかかっているところです。時々出会いますが、写真に撮れたのは初めてです。イタチは準絶滅危惧種に指定されています。
聞くとイタチを写真に撮ったのはとても珍しいことのようです。数が少ないのでしょうね。ヨシ原の動物は、このような貴重な生き物が多いですね。

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[2] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について

「つる草抜き」のエリアの篳篥蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記へご連絡ください。
連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com (上牧実行組合 木村和男氏)

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[3] 『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

これまでに配布しました資料などは下記のアドレスから見ることがます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX

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[4] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

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篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)ⓒReiko Okano

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