『ヨシ原通信』No.300 2024年5月3日(金)

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『ヨシ原通信』No.300 2024年5月3日(金)
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[1]「目に見えた成果」現れる つる草抜き
『自然と仲間』より
[2]「つる草抜き」今後の日程
[3]『篳篥用ヨシの再生へ』活動記録 冊子発行
[4] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[5] 寄付のお願い
[6]『ヨシ原通信』バックナンバー
[7] 問合せ先

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[1]「目に見えた成果」現れる つる草抜き

シニア自然大学校が発行している月間冊子『自然と仲間』5月号に「「上牧・鵜殿」ヨシ原再生に向け 3年目の「つる草抜き活動」」と題する記事が掲載されました。
この記事を書かれた芳澤義範さんは21年前からヨシ原の自然観察やヨシ刈などでヨシ原に訪れ活動されていた経験と知見との実績を踏まえての記事でとても説得力のあるものです。

「2年間の地道なツル抜き活動により、目に見えた成果がでています。(中略)改善が実感できました。(中略) 十分な太さのヨシが数多く芽生え、つる性植物が歴然と少なくなっています」と書かれています。

以下許可を得て、シニア自然大学校「自然と仲間」2024年5月号から転載します。

(以下 転載)

「上牧・鵜殿」ヨシ原再生に向け 3年目の「つる草抜き活動」

2024/3/30から活動を開始

2月号でご案内した、高槻市にある「鵜殿」のヨシ原再生活動が本年も開始されました。この場所は、本校初期より講座の一環として自然観察をしてきたり、冬のヨシ刈で訪れていたり、終了生が保全活動を実施したり、長い間私たちシニア自然大学校は積極的に関りを続けてきた馴染み深い場所です。

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(つる抜き作業 2024年3月30日午前中)

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(ほぼ2週間でヨシはずいぶん育っています。2024年4月14日午前中)

2年間の地道なツル抜き活動により、目に見えた成果がでています。実際に、昨年、更に今年と、改善が実感できます。4月14日に確認しましたが、蘆舌の材料としても、ヨシ笛の材料としても、十分な太さのヨシが数多く芽生えていました。また、手を入れてきた箇所は周りと比べ、つる性植物が歴然と少なくなっています。

今年の活動は、3月23日に開始予定でしたが、雨天で、結果的にキックオフイベントの日の、3月30日(土)が初日になりました。今年は関係者を含め100人がつる草抜き作業に参加しました。初年度と比べると1/4程度と少なめでしたが、本校関係者が多く参加、視認できただけで35人以上は参加されたようです。本校仲間たちに認知されてきていると、心強いものを感じます。

東儀 秀樹 氏による篳篥のミニコンサートは、午後から上牧・鵜殿の近くの本澄寺の境内で開かれ、主催者によれば450人もの人が参加されました。ミニコンサートとのふれ込みでしたが、昨年同様1時間以上、10数曲に及ぶ本格的な演奏に、参加者は聴きいっていました。今年は、上牧のヨシ笛演奏グループ「鵜殿かわせみ」の皆さんのヨシ笛演奏が東儀氏のコンサートに先駆け披露されました。その冒頭、木村 和男氏(上牧実行組合、ヨシの生産農家) から、篳篥向けとヨシ笛むけでは、同じヨシでも太さや長さが違うことなどが紹介されていました。

初年度はコンサートの写真撮影、録音・録画は禁止でしたが、今回は、東儀氏は「今日撮られた写真や動画、自由に使ってください。SNSへの掲載もかまいません。鵜殿のヨシ原再生活動のことを拡散して下さい」と呼びかけていました。東儀氏は、この3年間全く無償でこのコンサートを行われています。言わずもがな、「ツル抜き活動に参加しましょう」という呼びかけでしょう。

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(昨年同様、お堂の回廊で演奏される東儀氏とご子息の典親さん(通称「ちっち」)
写真上は、アンコールでのレットイットビー、東儀氏親子のデュエットは貴重な場面)

夏時間(6月下旬から朝8時から11時)になると、電車で活動される方は朝が大変でしょうが、途中からの参加でも構わないと思います。多くの方が、少しずつ参加することにより、ヨシ原が再生され、貴重な植物も復活していきます。

14日には、絶滅危惧種の植物や、専門家があり得ないというアマチャヅルが当たり前のように見られました。皆様の今後のご参加をお待ちします。

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(専門家も生えてきたのはあり得ないというアマチャヅル)

今年の活動計画は、雨天などで変更されることが多そうです。つる草抜きの詳細は、雅楽協議会のサイト(http://gagaku-kyougikai.com)の『ヨシ原通信』に掲載されていますので事前の確認が必須です。(このヨシ原再生活動は、雅楽協議会主催で行われています。)

(広報 芳澤)

(転載はここまで。写真を一部変更しています)

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(オドリコソウ 2023年3月27日ヨシ原にて)

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(ヒメオドリコソウ 2023年4月3日ヨシ原にて)

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[2]「つる草抜き」2024年 日程

第3クールは、参加を予定されていた方も、雨で参加を見合わせざるを得ない方も多かったと思います。
参加いただいた皆様 ありがとうございます。

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(2024年4月29日)

次は第4クール(5月18日~)となります。
日程は天候やつる草の伸び具合で、変更の場合もあります。
都合をつけてご参加いただけますようお願いいたします。寄付も募っています。

第4クール 5月18 (土) /19日(日) /20(月)   ※1
第5クール 6月3(月) /4(火) /5(水)  ※1
第6クール 6月22(土) /23(日) /24(月) (夏時間) ※2
第7クール 7月8(月) /9(火) /10(水) (夏時間) ※2
第8クール 7月22(月) /23(火) (夏時間) ※2
第9クール 8月3(土) /4(日) (夏時間) ※2
第10クール 8月20(火)/ 8/21(水)   (夏時間) ※2
※1の 第1クールから第5クールは、9時から午後4時です。
※2の 第6クールから第10クールは、夏時間8時から11時です。トイレは使用できません。
※雨天の場合は中止です。また天気予報で、「雨の予報」の場合、中止になる可能性が高いです。
「中止」の場合はこの『ヨシ原通信』などでお知らせします。

●受付・休憩場所はつる草抜きの現場です。堤防から見えますが、歩いて10分ほどかかります。
(4月は堤防の上(旧山崎出張所付近)より見つけられます。)
「つる草抜き」は朝9時から夕方4時までですが、受付専用の事務員がいるわけではありませんので、ボランティアの方の受付は、基本的に9時と1時とになります。ご了承ください。
(問合せ先は 090-1538-1693 雅楽協議会・鈴木となります)

●持物 鎌などはありますが、手袋(軍手)や帽子、飲み物・食べ物などは持参ください。
天候により寒い日もありますので、ジャンパーなども

●ボランティア保険(障害保険 ケガや熱中症)に今年も入っています。氏名の記載をお願いしています。 保険料はこれまで同様に雅楽協議会が支払います。
●トイレはNEXCO西日本の工事場の男女別のトイレを今年も借用します。
(6月中旬からは、台風などの影響を避けるため工事関連は全て撤去されますので、トイレも無くなります)

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[3] つる草抜き 活動記録 『篳篥用ヨシの再生へ ~上牧・鵜殿ヨシ原~』冊子発行

「つる草抜き」は3年目になります。なぜ篳篥用ヨシが悪くなっていったのかなど疑問に思うこと、つる草抜きの意義や活動などを記録しました。
鈴木治夫 著 発行: 2024年3月 雅楽協議会 サイズ:A4 頁数:54頁 定価 1,100円(税込)
問合せ・購入 https://musashino-gakki.com/product/?p=100701
武蔵野楽器 ℡03-5902-7281
上記アドレスより申し込めます。

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[4] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について

「つる草抜き」エリアの篳篥蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記へご連絡ください。
連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com (上牧実行組合 木村和男氏)

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[5] 寄付のお願い

篳篥用ヨシ再生(つる草抜き)への寄付振込先

●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

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[6]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=4033
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

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[7] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

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篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)ⓒReiko Okano

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