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『ヨシ原通信』No.57(2022年7月2日(土)
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局(担当 鈴木治夫)
篳篥を吹く源博雅(「陰陽師 玉手匣」より)
ⓒReiko Okano
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[1] 今日のヨシ原
[2] 岡野玲子さんから篳篥を吹く絵
[3] 『ヨシ原通信』バックナンバー
[4] 寄付のお願い
[5] 問合せ先
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[1] 今日のヨシ原
昨日(7月1日)高槻市の職員の方など私を含めて5名でヨシ原のその後を見てきました。
「つる草抜き」をしていない箇所(写真⓵)と「つる草抜き」をした箇所(写真②)を比べますと明らかにその違いが分かります。
(写真⓵ つる草などが生い茂り、9月になるとヨシは確実に押し倒される)
(写真② つる草などを抜いた区域)
写真②③は「つる草抜き」の区域です。区域外に比べるとヨシに光がそそがれています。
(写真③ つる草などを抜いた区域 ヨシと大地に光がそそがれています)
しかし、よく見るとヤブガラシが1mほどに伸びているところを多く見かけます。
先月(6月10日以前)にほぼ完全に抜き取ったヤブガラシも、地下茎によって伸びてくるので、3週間(20日間)ほどで1m余り伸びたことになります。ヤブガラシは地下茎なので抜いてもまたすぐに伸びてきます。そしてヨシにからまり付きます。
(写真➃ ヤブガラシがヨシにからまり付いています。1本のヨシに2本、3本とヤブガラシがからまりつき、ヨシを下向きに曲げようとしていました)
昨年は、カナムグラとヤブガラシとの両方にからまれてヨシが押し倒されてしまいました。
今年は、カナムグラは1年草なので、ほとんど抜き取りましたから生えてこないのですが、ヤブガラシは、どのくらいの勢いで成長してくるのか、良く分かっていないようです。
ところどころで、ヤブガラシが何本も何本も勢いよく生えてきて、1本のヨシに2本、3本とからまり付き、ヨシを押し倒しにかかろうとしていました。
せっかくここまでヨシの再生に向けて取り組んできましたので、今年はなんとしても成功させたいと思っています。
また、ヤブガラシが、7月、8月にどのくらいの勢いで伸びてくるのか、ヤブガラシはヨシにどのような影響を与えるのかなど、来年度以降の「つる草抜き」の計画を立てるうえでも知っておきたいと思っているところです。
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[2] 岡野玲子さんから 篳篥を吹く源博雅の絵
こちらの手違いで絵が少しボケてしまいました。差し替えさせていただきました。
この絵は『陰陽師(おんみょうじ)玉手匣(たまてばこ)2』の表紙の絵で、雅楽の神様とも呼ばれた源博雅(みなもとのひろまさ)(918-980)が篳篥を吹いているところです。
源博雅は、笛も吹きますが篳篥の演奏も秀でていて次のような話も残されています。
ある時、盗賊が源博雅の家に入り、篳篥を残して他のものは全て盗んでいった。博雅は残された篳篥を吹くと、盗賊は篳篥の音に感銘し、悪心を改めて、盗んだものを全て博雅に返したという、平安時代の話です。
(岡野玲子『陰陽師 玉手匣 2』//『古今著聞集 下』80頁 新潮日本古典集成)
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[3] 『ヨシ原通信』バックナンバー
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=684
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雅楽協議会 鈴木治夫
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発行 雅楽協議会 ヨシ対策室事務局 担当 鈴木治夫
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