─◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆───
『ヨシ原通信』No.250 2023年9月21日(木)
─◆─◇◆◇◆◇◆◇─◆─
[1] 男山(石清水八幡宮)放生会
[2] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[3] ヨシの成長―⑦
[4]『ヨシ原通信』バックナンバー
[5] 問合せ先
▼──────────────
[1] 男山(石清水八幡宮)放生会 9月15日
上牧・鵜殿ヨシ原から見える男山の頂上には859年に宇佐八幡宮より遷宮された石清水八幡宮が祀られています。江戸時代までは神仏習合の代表的な社でした。
9月15日の放生会(ほうじょうえ)は、仏教の不殺生の思想に基づいて生類を池沼に放つ法会が千年以上前の863年より行われ、男山の麓の頓宮殿で行われましたので見てきました。
放生川にウナギや魚などを放します。胡蝶の装束に身を包んだ舞人(子どもたち)も生類(ウナギ？)を川に放していました。
子どもたちが舞う舞楽・胡蝶(こちょう)が、放生の様子が見える安居橋の上で舞われました。演奏は平安雅楽会の皆さんです。
その後、頓宮殿で蘭陵王(らんりょうおう)と納曾利(なそり)が舞われました。
頓宮殿での舞楽・蘭陵王 演奏・平安雅楽会 2023.9.15
▼──────────────
[2] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
今年の「つる草抜き」も終わりました。秋になれば、つる草によりヨシが倒されるということは無いでしょう。下草もヨシも枯れていき、来年早々のヨシの刈り取りを待つだけとなりました。
篳篥の蘆舌用のヨシは、昨年採取できた本数より多くのヨシを採取できるのではないかと推測しています。
そこで「つる草抜き」のエリアで成長した蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記メールアドレスへ希望本数など必要事項をご連絡ください。
発送は早くても来年3月以降になるのではないかと思います。
連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com
(メール宛先 上牧実行組合 会長 木村和男氏)
2023年1月に採取のヨシ。
2023年9月の「つる草抜き」エリア。ヨシが4m～5ｍに育ちました。
蘆舌に使用する太さ12㎜余りのヨシも多数生育しました。
右奥の山が男山、中央右の黒い塊は工事途中の高速道路の橋脚。
▼───────────────
[3] ヨシの成長―⑦
これまでヨシの成長を記録してきました。
(『ヨシ原通信』⓵№179(4/30)②№180(5/3)③№181(5/4)➃№189(5/19)⑤№190(5/22)⑥№232(8/19))
今回は9月13日に測定しました。太さは約10㎜のヨシを選びました。前回8月3日策定のヨシもヨシの空洞を調べるために裁断しましたので、今回も別の個体です。前回の個体(ヨシ)が成長したわけではありませんが、なるべく平均的なヨシを選びました。
前回(8/3)のヨシが茎丈(穂の上まで)394㎝でした。今回(9/13)のヨシは茎丈(穂の上まで)435㎝で41㎝伸びたことになります。
葉の数は前回22枚でした、今回も22枚でした。ほぼ1か月経って葉が増えないということはもうこれで成長は止まったと見てよさそうです。22枚の葉が葦牙の段階でヨシの茎の中に詰まっていると見ることも出来そうです。
節間は、今回計測のヨシは2節目と3節目の間隔は23.5㎝ありました。これまで計測したヨシは21㎝でした。この2節目と3節目の間が8月から9月に2㎝伸びたとは思えないのでこのヨシの個体が6月頃には23㎝あったのではないかと推測されます。
面白いのは4節目から6節目ぐらいの間隔が25㎝から30㎝ぐらいと他の節間の長さより長くなっているところです。
春に葉が伸びて日光を浴びるとすくすくと伸びていくのかもしれませんね。
ヨシの断面の写真(ヨシの中が空洞になっている写真)は、次回に掲載します。
▼───────────────
[4]『ヨシ原通信』バックナンバー
『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139
これまでに配布しました資料などは下記のアドレスから見ることがます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX
▼────────────────
[5] 問合せ先・連絡先
メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫
篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)ⓒReiko Okano
▼────────────────