『ヨシ原通信』No.259 2023年10月3日(火)

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『ヨシ原通信』No.259 2023年10月3日(火)
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[1] 振り返り―⑨
[2] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[3]『ヨシ原通信』バックナンバー
[4] 問合せ先

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[1] 振り返りー⑧

★ 「つる草抜き」の記録とシンポジュウム

国立文化財機構 東京文化財研究所の前原恵美さんは、篳篥用ヨシの全滅の報に接した1か月余り後の2021年10月22日、上牧・鵜殿ヨシ原の現状を調査され『無形文化遺産研究報告』(第16号 2022)に「篳篥リードの原材料 ―上牧・鵜殿のヨシー」(p31)と報告されました。この報告記事の最後に「今後も、文化財を保存する上でかくことのできない原材料の再生・確保のための重要な試みとして、この動向を注視していきたい」とし、翌年2023年の『無形文化遺産研究報告』(第17号 2023)にも「篳篥リードの原材料 ―上牧・鵜殿のヨシ②―」(p27)として書かれています。

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(写真 東京文化財研究所の前原さん(左)は上牧実行組合の木村さん(中央)よりヨシの全滅についての説明を聞き、『無形文化遺産研究報告』(第16号)にその報告を書かれています。2021.10.22)

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前原さんは『無形文化遺産研究報告』(第17号)の「篳篥リードの原材料 ―上牧・鵜殿のヨシ②ー」の最後の方に(2022年)12月3日、4日、国際日本文化研究センターでのシンポジュウム「淀川河川・三川合流地帯のヨシ原から考える社会生態史学の試み」について次のように書かれています。

「12月3日、4日の国際日本文化研究センターでのシンポジュウムに参加し、より大きな枠組みでの上牧・鵜殿のヨシについて情報を得る機会となった。当然のことながら、前述のの「まとめの会」と重なる話題も多かったが、河川工学や当該地域の地誌を紐解く発表もあり、上牧・鵜殿がどのような歴史を重ねて今日に至っているのかを、さまざまな視点から知る好機であった。」と書かれています

ここに書いていただいたシンポジュウムは下記の内容で開催されました。

【1日目】

12月3日(土)午後1時30分~ 参加費無料
会場 国際日本文化研究センター(京都市西京区)
ご挨拶:劉建輝(国際日本文化研究センター教授)

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(写真 劉建輝 国際日本文化研究センター教授))
ご挨拶 伊藤謙(大阪大学総合学術博物館講師・科研代表)
司 会:深尾葉子(大阪大学人文学研究科教授)

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(写真 深尾葉子 大阪大学人文学研究科教授)

発言者(敬称略)
〇鈴木治夫(篳篥の蘆舌のヨシの再生へ・ダンチクだった蘆舌をヨシに変えたのは何故、そして何時頃から その問いに挑む)
〇木村和男(上牧実行組合 ヨシ原の昔と今を語ります)
〇綾史郎(大阪工業大学名誉教授 淀川の生態的変化など)

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(写真 綾史郎 大阪工業大学名誉教授)

〇田口圭介 (KTT自然観察会代表ヨシ原の保全活動47年の歴史を写真と資料で綴る)

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(写真 田口圭介 KTT自然観察会代表)

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(写真 田口圭介さん(左) 山下潤 高槻市農林緑政課(右) )

〇三好龍孝(本澄寺住職 本澄寺の建立と神南備の森)

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(写真 三好龍孝 本澄寺住職)

【2日目】
12月4日(日) 本澄寺にて 午前10時~ 参加費無料
お話 〇高田みちよ(高槻市自然博物館・あくあぴあ芥川、主任学芸員 ヨシ原の今)

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(写真 高田みちよ 高槻市自然博物館・あくあぴあ芥川、主任学芸員)
〇雅楽演奏 大阪楽所(中川英男 ほか)

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(写真 中川英男 大阪楽所代表理事)

ヨシ原視察へ

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(写真 ヨシ原の案内と説明をする木村和男 上牧実行組合と参加者の皆さん 2022.12.4)

〇高槻市安満遺跡公園見学・講演 北島 宣(京都大学農学研究科名誉教授「案満遺跡の稲作の歴史と渡来文化」

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[2] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について

篳篥の蘆舌用のヨシは、昨年採取できた本数より多くのヨシを採取できるのではないかと推測しています。
そこで「つる草抜き」のエリアで成長した蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記メールアドレスへ希望本数など必要事項をご連絡ください。
発送は早くても来年3月以降になるのではないかと思います。

連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com
(メール宛先 上牧実行組合 会長 木村和男氏)

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[3]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』を拡散していただけるとありがたいです。
『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

これまでに配布しました資料などは下記のアドレスから見ることがます。
https://drive.google.com/drive/folders/1M4MpYYxGF_GAdzrpjayvbI6BEw6zO8YX

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[4] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

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篳篥を吹く源博雅(『陰陽師 玉手匣 2』より)ⓒReiko Okano

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