『ヨシ原通信』No.294 2024年4月17日(水)

─◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆───
『ヨシ原通信』No.294 2024年4月17日(水)
─◆─◇◆◇◆◇◆◇─◆─

[1]「京とおうみ自然文化クラブ」のブログ
3月30日の報告記事(赤對一雄さん)
[2]「つる草抜き」今後の日程
[3]『篳篥用ヨシの再生へ』活動記録 冊子発行
[4] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[5] 寄付のお願い
[6]『ヨシ原通信』バックナンバー
[7] 問合せ先

▼───────────────

[1]「京とおうみ自然文化クラブ」のブログ

植物担当の赤對一雄さんが、書かれた3月30日の「つる草抜き」と「東儀秀樹ミニコンサート」の様子を転載します。 https://miya-oumi3.blog.jp/archives/24346474.html より許可を得て転載

3月30日(土)当日9時、赤對さんはヨシ原での参加者への説明の後、上牧の駅に「京とおうみ自然文化クラブ」の「つる草抜き」に参加の28名の方を迎えに行かれました。話はそこから始まります。

絶滅危惧種トネハナヤスリの群落、準絶滅危惧種のノウルシや、食べ頃のハナウドなどの群生を見ながら、さらに新たにキツネノカミソリの繁殖地を見つけるなどされながら、「つる草抜き」の現場に案内されました。全体で100名余りのボランティアの中で28名の参加は大きな戦力になりました。

午後は本澄寺での東儀秀樹ミニコンサート。赤對さんは東儀秀樹さんの篳篥ヨシの再生にかける心意気について「東儀さんはずっと昔から、鵜殿のヨシを蘆舌(リード)に使った篳篥を愛用されているそうで、高2のご子息、典親さんと競演です。「皆さんタダで見て、私たちもタダでやってます。普通の演奏会なら、撮影禁止ですが、どうぞ自由に撮影、録画して拡散して下さい!」とのお話。事実、ノーギャラでのご出演で、昨年11月28日のシニア大の30周年記念講演会同様で、雅楽と篳篥の隆盛を願う心意気を感じました。」と、さらに「(28名の参加者の中で)初めて聞いた篳篥の音色と力強さに感動した、との皆さんの声でした。また、東儀さんのユーモアを交えた軽妙なトークと、心にしみる演奏に、またまたファンが増えそうです。観客のなかには、盲導犬を連れた方もいらっしゃいましたが、多くの観客に気軽にサインに応じて頂き、中には、ウィンドブレーカーの背中に書いてもらった方もいらっしゃいました。」と続けています。

舞台下手の下には盲導犬とご一緒の方もおりました。

以下「京とおうみ自然文化クラブ」のブログより

地域貢献/環境保全活動 3月30日(土)鵜殿ヨシ原「つる草抜き」と東儀秀樹氏ミニコンサートの報告

週前半降り続いた雨も上がり、久しぶりの青空が広がった阪急上牧駅前に9時半に集合。会員24名に一般参加4名の計28名が集まりました。担当幹事の私は9時から始まった現場から自転車で駆け付けました。
「京とおうみ」チームの参加者全員にマニュアル、鵜殿豆知識や上牧のエリアガイドなどの資料が配布され出発し、室町時代に掘られた新川沿いに淀川堤防へ向かいます。途中、アオサギが巣作りに使うヨシの枯れ茎をくわえて、鵜殿の方から飛んできて、紀貫之や菅原道真に因む、春日神社の楠の大木のてっぺんに止まるのが見えました。
20分程で鵜殿のヨシ原を一望する堤防に上がり、ヨシの芽生え(葦牙:あしかび)をイメージした旧河川事務所跡のカメラ塔の下で、右に石清水八幡宮のある男山、左に先日、ミツマタの群落を観察した天王山を眺めました。天王山は牛頭天王、スサノオに由来するとの事ですが、今日は、大陸から黄砂が飛来して比叡山、比良山系の蓬莱山は見えませんでした。因みに比良山と言う名前の山はなく、比良山系の最高峰は武奈ヶ岳です。
堤防からヨシ原への水たまりが残る管理通路を歩く途中、右側に下りると、国の絶滅危惧種トネハナヤスリの群落がありました。利根川と淀川のヨシ原に見られる小型のシダ植物で、淀川ではここだけだそうです。急遽、臨時の植物観察会です。傍には国の準絶滅危惧種のノウルシや、食べ頃のハナウドが群生していました。植物の芽生えが、昨年に比べ2週間ほど遅い為、ノウルシの黄色い花や、ハナウドの白い花はまだまだです。

image001

10分程で「つる草抜き」の現場に到着です。見本のプランターがあり、左からオオブタクサ、「つる草」のカナムグラ、同じくヤブガラシ、そしてセイタカアワダチソウが植えられています。そして、杭には、秋に「成木」となった、秋の花粉症の主犯のオオブタクサが括り付けてあり、丸いちっちゃな双葉が4m余りの高さに成長するのに驚きました。片側の杭には、同じ位の高さに成長したヨシの見本が風にそよいでいました。
今回の「つる草抜き」は、カナムグラを集中的に抜くとの説明を受け、全員、一斉にヨシ原に散らばって作業開始です。約100名のボランティアの中で28名の当クラブは大きな戦力でした。シニア大の30期生も7名が参加していました。但し、中腰の作業でなかなか辛い所もありましたが「達成感」があるとの感想が聞けました。また、高橋さんが新たにキツネノカミソリの繁殖地を見つけたのも収穫でした。12時で作業を終え、三々五々、お弁当を食べ、2時前にはコンサート会場の本澄寺に入りました。

image003

無料コンサート開演前の2時から、主催者の雅楽協議会の鈴木先生(夏の公開講座の講演者)、宮内庁や伊勢神宮に篳篥用のヨシを納める、入会権を持つ唯一の生産農家でもある木村実行組合長のご挨拶に続き、ヨシ笛サークル「鵜殿のカワセミ」の皆さんによる演奏です。ヨシ笛のD管まで作れるのは鵜殿のヨシだけとの事ですが、エルガーの「威風堂々」のほか、「春の小川」など、素朴な音色は素敵でした。尤も、途中でお母さんと一緒に来た小さな女の子が「おばあちゃん!」と大声で「応援」した時は微笑ましいシーンでした。

本番は2時半から、約450人が集まり、同じく「宗祖殿」で3年続けての東儀秀樹さんの無料ミニコンサートです。東儀さんはずっと昔から、鵜殿のヨシを蘆舌(リード)に使った篳篥を愛用されているそうで、高2のご子息、典親さんと競演です。「皆さんタダで見て、私たちもタダでやってます。普通の演奏会なら、撮影禁止ですが、どうぞ自由に撮影、録画して拡散して下さい!」とのお話。事実、ノーギャラでのご出演で、昨年11月28日のシニア大の30周年記念講演会同様で、雅楽と篳篥の隆盛を願う心意気を感じました。
演奏は、笙と篳篥を用いて、最新作の「NeoTogism」収録曲を中心に、一青窈のハナミズキ、プリテンダー、オリジナル曲の大河悠久、クイーンのボヘミアンラプソデイほか、抒情歌からJ-POP、ロックまで幅広く、アンコールのレット・イット・ビーを含む9曲を3時半迄の演奏でした。来年も来たいわ、初めて聞いた篳篥の音色と力強さに感動した、との皆さんの声でした。また、東儀さんのユーモアを交えた軽妙なトークと、心にしみる演奏に、またまたファンが増えそうです。観客のなかには、盲導犬を連れた方もいらっしゃいましたが、多くの観客に気軽にサインに応じて頂き、中には、ウィンドブレーカーの背中に書いてもらった方もいらっしゃいました。 (文/赤對)

image005▼───────────────

[2] 「つる草抜き」2024年 日程

第2クールが終わりましたので、次は第3クールからです。
都合をつけてご参加いただけるとありがたいです。寄付も募っています。

第3クール 4月30(火)/5/1(水)/2(木)   ※1
第4クール 5月18 (土) /19日(日) /20(月)   ※1
第5クール 6月3(月) /4(火) /5(水)  ※1
第6クール 6月22(土) /23(日) /24(月) (夏時間) ※2
第7クール 7月8(月) /9(火) /10(水) (夏時間) ※2
第8クール 7月22(月) /23(火) (夏時間) ※2
第9クール 8月3(土) /4(日) (夏時間) ※2
第10クール 8月20(火)/ 8/21(水)   (夏時間) ※2

※1の 第1クールから第5クールは、9時から午後4時です。
※2の 第6クールから第10クールは、夏時間8時から11時です。トイレは使用できません。
※雨天の場合は中止です。また天気予報で雨の予報の場合、中止になる可能性が高いです。
「中止」の場合はこの『ヨシ原通信』などでお知らせします。

●受付・休憩場所はつる草抜きの現場です。堤防から見えますが、歩いて10分ほどかかります。
(4月は堤防の上(旧山崎出張所付近)より見つけられます。)
「つる草抜き」は朝9時から夕方4時までですが、受付専用の事務員がいるわけではありませんので、ボランティアの方の受付は、基本的に9時と1時とになります。ご了承ください。
(問合せ先は 090-1538-1693 雅楽協議会・鈴木となります)

●持物 鎌などはありますが、手袋(軍手)や帽子、飲み物・食べ物などは持参ください。
天候により寒い日もありますので、ジャンパーなども

●ボランティア保険(障害保険 ケガや熱中症)に今年も入りますので、氏名の記載をお願いしています。
保険料はこれまで同様に雅楽協議会が支払います。

●トイレはNEXCO西日本の工事場の男女別のトイレを今年も借用します。
(6月中旬からは、台風などの影響を避けるため工事関連は全て撤去されますので、トイレも無くなります)

▼───────────────

[3] つる草抜き 活動記録 『篳篥用ヨシの再生へ ~上牧・鵜殿ヨシ原~』冊子発行

「つる草抜き」は3年目になります。なぜ篳篥用ヨシが悪くなっていったのかなど疑問に思うこと、つる草抜きの意義や活動などを記録しました。
鈴木治夫 著 発行: 2024年3月 雅楽協議会 サイズ:A4 頁数:54頁 定価 1,100円(税込)
問合せ・購入 https://musashino-gakki.com/product/?p=100701
武蔵野楽器 ℡03-5902-7281
上記アドレスより申し込めます。

▼───────────────

[4] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について

「つる草抜き」エリアの篳篥蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記へご連絡ください。
連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com (上牧実行組合 木村和男氏)

▼────────────────

[5] 寄付のお願い

篳篥用ヨシ再生(つる草抜き)への寄付振込先

●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

▼───────────────

[6]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=4033
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

▼────────────────

[7] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

▼────────────────

カテゴリー: つる草抜き, ヨシ原通信 パーマリンク