『ヨシ原通信』No.295 2024年4月21日(日)

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『ヨシ原通信』No.295 2024年4月21日(日)
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[1]「地球上で最強最悪の侵略的植物」ナガエツルノゲイトウ
ヨシ原にも侵入
[2]「つる草抜き」今後の日程
[3]『篳篥用ヨシの再生へ』活動記録 冊子発行
[4] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[5] 寄付のお願い
[6]『ヨシ原通信』バックナンバー
[7] 問合せ先

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[1]「地球上で最強最悪の侵略的植物」とも呼ばれるナガエツルノゲイトウ

ヨシ原にも侵入

名前が長いナガエツルノゲイトウ。漢字で書くと「長枝蔓野鶏頭」と書くそうだ。この「外来植物」はとても恐ろしいという。ヨシ原では4年半前2019年9月末に植物担当の赤對一雄 (しゃくついかずお)さんなどが、ナガエツルノゲイトウが導水路のポンプ取水口に繁茂しているのを見つけたのが最初とのことです。その後も赤對さんなどが定期的に見回りをしながら、見つけると駆除作業を行い、大々的には2020年1月、2021年1月、2021年9月、2023年11月にも駆除作業を行われています。

ヨシ原にもナガエツルノゲイトウが侵入してきているのです。
もし少しでも見逃していると下の動画にあるように、あっという間に広がって行くという。短い動画です。ご覧ください。

動画-1 日テレ ニュース 2021年6月15日

地球上最悪の“侵略的植物”各地で勢力拡大|日テレNEWS NNN (ntv.co.jp)
https://news.ntv.co.jp/category/society/890240

動画-2 2022年11月7日

「地球上最悪の植物」と言われるナガエツルノゲイトウ 淡路島で大繁殖 農作物に悪影響で駆除に苦戦 (youtube.com)
https://www.youtube.com/watch?v=DZvlXgaMjbg

下の写真は去年2023年9月14日に撮影されたヨシ原の導水路の取水口(淀川本流よりポンプで水をくみ上げている所)にナガエツルノゲイトウが繁茂している写真です。

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左側の水草がナガエツルノゲイトウ。水が流れる取水口付近 2023.9.14 写真 綾史郎さん

赤對さんはこの状況について「自然豊かな鵜殿の導水路の入り口に、定着、繁茂した茎や葉が、ちょっとした大雨で増水し、導水路を経てヨシ原(高水敷)に流れ込み繁殖する事態は避けなければなりません。三千年前から存在し、希少種・絶滅危惧種の宝庫とも言われる「鵜殿のヨシ原」の豊かな自然の植生の維持のためには、注意深い大掛かりな駆除が必要です。」

と続けられます。

赤對さんが書かれていますように、導水路入口のナガエツルノゲイトウがヨシ原に流れ込むとビデオにあったように、あったという間に繁茂してしまいます。
なにしろ早期発見・駆除が一番といいます。

このナガエツルノゲイトウは同年2023年11月1日に「ナガエツルノゲイトウバスターズ」(主宰・高槻市立自然博物館主任学芸員高田みちよさん)のみなさんなどと「つる草抜き」参加の方も含め16名で駆除が行われ、茎を巻き上げ、根を堀り上げ、大型ごみ袋68個、約408㎏を駆除されました。

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導水路入口 この時期は水はながれていません。ナガエツルノゲイトウを駆除するみなさん。

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駆除したナガエツルノゲイトウはごみ袋68個、約408㎏ 2023年11月1日

これまでに「鵜殿ヨシ原」で駆除したナガエツルノゲイトウは総合計540.03㎏になるといいます。

もし、これらがそのままヨシ原に流れ込んでいたとしたら、今頃のヨシ原はナガエツルノゲイトウとも格闘していなければなりませんでした。

この様な活動は、気が付かないと忘れてしまいがちです。今のヨシ原を支えているのは、このような地道な活動のあることも忘れてはなりませんね。

ナガエツルノゲイトウとアレチウリ(荒れ地瓜)は「特定外来生物」

この「特定外来生物」とは、「海外から来た生き物の中で、日本にもともといた生き物たちの生存を脅かす生き物だったり、人間に危害を加える生き物だったり、農作物を荒らしたりする生き物が 環境省より指定される生物・植物」という。

ナガエツルノゲイトウは海外(南アメリカ原産)から来た植物で、日本では35年ほど前、1989年に兵庫県尼崎市で初めて見つかった。現在では世界中に外来種として定着しており、「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれ、日本では環境省が2005年に外来生物法の施行と同時に特定外来生物に指定されたという。

アレチウリも「特定外来生物」

「つる草抜き」をするようになった2022年からはほとんど見ないつる草ですが、初めのころは「アレチウリというつる草も生えてくるので良く注意するように」と植物に詳しい中島健太さん(鵜殿ヨシ原研究所)に教わりました。

このアレチウリも「特定外来生物」(外来種の中で生態系や人に危害を及ぼす生き物・植物)であることを知りました。

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[2]「つる草抜き」2024年 日程

第2クールが4月14日に終わりましたので、次は第3クールからです。
都合をつけてご参加いただけるとありがたいです。寄付も募っています。
第3クール 4月30(火)/5/1(水)/2(木)   ※1
第4クール 5月18 (土) /19日(日) /20(月)   ※1
第5クール 6月3(月) /4(火) /5(水)  ※1
第6クール 6月22(土) /23(日) /24(月) (夏時間) ※2
第7クール 7月8(月) /9(火) /10(水) (夏時間) ※2
第8クール 7月22(月) /23(火) (夏時間) ※2
第9クール 8月3(土) /4(日) (夏時間) ※2
第10クール 8月20(火)/ 8/21(水)   (夏時間) ※2

※1の 第1クールから第5クールは、9時から午後4時です。
※2の 第6クールから第10クールは、夏時間8時から11時です。トイレは使用できません。
※雨天の場合は中止です。また天気予報で雨の予報の場合、中止になる可能性が高いです。
「中止」の場合はこの『ヨシ原通信』などでお知らせします。

●受付・休憩場所はつる草抜きの現場です。堤防から見えますが、歩いて10分ほどかかります。
(4月は堤防の上(旧山崎出張所付近)より見つけられます。)
「つる草抜き」は朝9時から夕方4時までですが、受付専用の事務員がいるわけではありませんので、ボランティアの方の受付は、基本的に9時と1時とになります。ご了承ください。
(問合せ先は 090-1538-1693 雅楽協議会・鈴木となります)

●持物 鎌などはありますが、手袋(軍手)や帽子、飲み物・食べ物などは持参ください。
天候により寒い日もありますので、ジャンパーなども

●ボランティア保険(障害保険 ケガや熱中症)に今年も入っています。氏名の記載をお願いしています。 保険料はこれまで同様に雅楽協議会が支払います。

●トイレはNEXCO西日本の工事場の男女別のトイレを今年も借用します。
(6月中旬からは、台風などの影響を避けるため工事関連は全て撤去されますので、トイレも無くなります)

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[3] つる草抜き 活動記録 『篳篥用ヨシの再生へ ~上牧・鵜殿ヨシ原~』冊子発行

「つる草抜き」は3年目になります。なぜ篳篥用ヨシが悪くなっていったのかなど疑問に思うこと、つる草抜きの意義や活動などを記録しました。
鈴木治夫 著 発行: 2024年3月 雅楽協議会 サイズ:A4 頁数:54頁 定価 1,100円(税込)

問合せ・購入 https://musashino-gakki.com/product/?p=100701
武蔵野楽器 ℡03-5902-7281
上記アドレスより申し込めます。

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[4] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について

「つる草抜き」エリアの篳篥蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記へご連絡ください。
連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com (上牧実行組合 木村和男氏)

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[5] 寄付のお願い

篳篥用ヨシ再生(つる草抜き)への寄付振込先

●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会

●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫

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[6]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』のバックナンバーは、下記より読むことが出来ます。
http://gagaku-kyougikai.com/?p=4033
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

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[7] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com

発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

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