『ヨシ原通信』No.328 2024年9月15日(日)

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『ヨシ原通信』No.328 2024年9月15日(日)
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[1] 文化庁長官に直談判!
東儀秀樹さん
[2] ヨシの活用を広げるために
ヨシを考える シンポジュウム 10月12日(土)
[3] ヨシのあれこれー⑨
『百人一首』と葦(あし)
[4]『篳篥用ヨシの再生へ』活動記録 冊子発行
[5] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[6]『ヨシ原通信』バックナンバー
[7] 問合せ先

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[1] 文化庁長官に直談判!

東儀秀樹さん

東儀秀樹さんが「雅楽の存続の危機」を憂慮され、文化庁長官に連絡を取られて「直談判」されました。私(鈴木治夫)も同席しました。
下記は東儀秀樹さんのフェイスブックより引用です。フェイスブックをご覧の方は東儀秀樹さんのページをご覧ください。

以下東儀秀樹さんフェイスブック9月14日付けより引用 https://www.facebook.com/igotlived

「雅楽の存続の危機、救われるかも。

篳篥のリードの材料となるヨシは高槻市の鵜殿のヨシ原のもの。
でもそれが絶滅危惧に。
なのに重要な関係各所は何も動かない。
そこで文化庁長官に直談判に!
長官は「なんとかしよう!具体的に話を進めよう」と熱く回答してくれた。
これは大いに期待できる!」

引用は ここまで 下の写真は東儀さんのフェイスブックより転載

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文化庁長官室にて 都倉俊一 文化庁長官(中央)と東儀秀樹さん(右) 鈴木治夫(左)雅楽協議会

写真 東儀秀樹氏 フェイスブックより

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[2] ヨシの活用を広げるために

ヨシを考える シンポジュウム
10月12日 枚方市総合文化芸術センター 午後2時~

ヨシの活用をさらに広げるためにアトリエMayの塩田さんらが昨年「一般社団法人 ヨシオープンイノベーション」を結成され第1回のシンポジュウムが 枚方市総合文化芸術センターで10月12日午後2時から開催されます。

シンポジュウム(2時~4時)の参加は無料です。

是非ご参加ください。ヨシの事をさらに知っていきましょう。

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第一回シンポジウムと交流会「考えるヨシ 未利用資源の活用」

●日程 2024年10月12日(土)
●場所 枚方市総合文化芸術センター
1階ひらしんイベントホール(枚方市駅より徒歩5分)
●タイムスケジュール
14:00-16:00(開場13:45)参加費:無料

第1回ヨシのシンポジウム

スピーカー

・小山弘道 (植物生態学研究者・協議会顧問)

「うどののヨシとその再生に向けて」

・笹井良隆 (協議会アドバイザー)

・鈴木治夫 (雅楽協議会・協議会顧問)

「日本の文化を守るヨシ」

・大塚小百合 (株式会社MIRAI ACT ジーンズソムリエ)

「岡山県・児嶋のヨシをジーンズに!」

・塩田真由美 (株式会社アトリエMay 代表取締役 協議会代表)

「ヨシを良しとする商品計画」

17:00-19:00(開場16:30) (参加費2,000円※軽食付)

・篳篥演奏会(深見亮介 (篳篥奏者)
・交流会

終日開催:ヨシ商品の展示販売
イベントにご参加頂ける場合は、下記からお申込み頂きますと幸いです。

https://www.yoshi-open-innovation.org/symposium/

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[3] ヨシのあれこれ-⑨

『百人一首』に あし(蘆・葦)が詠われる歌 3首
『百人一首』にも「あし(蘆・葦)」がうたわれる歌が3首あり、どれも平安時代に詠まれました。

(解説 ■ はネットに書かれていたものを取急ぎ引用しています。)

◎ まず、伊勢守藤原継蔭の娘(877~938)で三十六歌仙の一人。宇多天皇の中官温子に仕え、温子の兄藤原仲平や宇多天皇に愛されました。古今集時代の代表的女流歌人 伊勢 の歌。

○「難波潟 (なにわがた)短き芦の (あし)節の間も 逢(あ)はでこの世を 過ぐしてよとや 」

(伊勢 19番 )

★訳(難波潟の短い芦の節と節の間ほどの短い時間でもあなたに会いたいのに

あなたはもう、会わずにこの世を過ごせとおっしゃるのですか?)

■解説 こんなにも恋したっているのに、ほんのわずかばかりの時間も逢ってくれないあなた。このまま人生を逢えないまま、過ごしてしまえとおっしゃるのでしょうか?

この歌は、逢いに来てくれず結ばれない男への思慕を、難波潟の芦の節の短さにたとえた、鋭い感性が感じられる歌で、伊勢の激情を感じさせてくれます。

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◎2首目は、大納言経信(だいなごんつねのぶ)( 1016~1097年)。源経信のことで、1091年に正二位大納言に任ぜられている。歌人としても有名でしたが、管弦(雅楽)も巧みだったと伝えられています。

○「夕されば 門田の稲葉 おとづれて 芦のまろやに 秋風ぞ吹く (大納言経信 71番)

★(夕方になると、家の門の前の田んぼの稲穂に、秋風が訪れ、

また芦葺きの小屋にも、風が吹いています)

■この歌は、源師賢が所有する梅津(現在の京都市右京区梅津)の山荘に貴族たちが招かれた時に行われた歌会で披露されたものです。あらかじめ「田家ノ秋風」というテーマが決まっていて、それに合わせた歌が詠み競われました。

夕方になると、門の前の稲穂がそよいで爽やかな音をたてて秋の風が吹いてくる。その爽やかさを歌ったすずやかな一首だと言えます。まだ暑さの残る日中に読むとつい爽快な気分になれそうな、美しい叙景の歌です。田舎の稲穂が実る光景は現代人の憧れですが、平安時代も貴族らは別荘を建設して美しい田園風景に遊び、ひとときの楽しみとしたのでしょう。

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◎3首目は、皇嘉門院別当(こうかもんいんのべっとう)は、平安末期の女流歌人の歌。源俊隆の娘として生まれ、崇徳天皇の皇后である、中宮皇嘉門院藤原聖子に仕えた人物でした。1181年に出家して尼になったことが記録に残されている。別当は、家政を司る役目

○「難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき」 (皇嘉門院別当 88番 )

★(難波江に生える芦。その節と節の間ほどの短い時間をあなたと過ごした。

あの一夜のために身を滅ぼすほど恋こがれ続けることになるのね)

難波の入り江の芦を刈った根っこ(刈り根)の一節(ひとよ)ではないが、たった一夜(ひとよ)だけの仮寝(かりね)のために、澪標(みおつくし)のように身を尽くして生涯をかけて恋いこがれ続けなくてはならないのでしょうか。

■旅先で出会った人との一夜限りの短い恋。難波の入り江に生えている芦の切った節のように短くはかない逢瀬だったのに、それゆえに一生身を焦がすような想いがつのってしまった。

こんな激情を「芦の刈り根」と「仮寝」、「一節(ひとよ)」と「一夜(ひとよ)」、「澪標(みおつくし)」と「身をつくし」などを掛詞としてあしらい、技巧を凝らし尽くした歌として表現している。

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[4] つる草抜き 活動記録 『篳篥用ヨシの再生へ ~上牧・鵜殿ヨシ原~』冊子発行

篳篥用ヨシが全滅した2021年秋、なんとかヨシを再生できないかと模索した経過や、問題点など、またつる草抜きの意義や活動などを記録しました。写真を多く掲載しました。

鈴木治夫 著 発行:2024年3月 雅楽協議会 サイズ:A4 頁数:54頁
定価 1,100円(税込)
問合せ・購入 https://musashino-gakki.com/product/?p=100701
武蔵野楽器 ℡03-5902-7281
上記アドレスより申し込めます。

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[5]篳篥の蘆舌用ヨシの購入について

「つる草抜き」エリアの篳篥蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記へご連絡ください。
連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com (上牧実行組合 木村和男氏)

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[6]『ヨシ原通信』バックナンバー

『ヨシ原通信』バックナンバー 検索 (各アドレス(青ローマ字)をCtrlを押しながらクリック)

№1~№130 (2022年2月10日) ~(2022年12月31日)
http://gagaku-kyougikai.com/?p=684

№131~№269 (2023年1月8日)~(2023年12月13日)
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139

№270~最新号 (2024年1月11日)~
http://gagaku-kyougikai.com/?p=3875

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[7] 問合せ先・連絡先

メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com/

発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫

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