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『ヨシ原通信』No.321 2024年8月13日(火)
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[1]「つる草抜き」第10クール
8月20(火)/ 8/21(水)
[2]「鵜殿の自然」環境セミナー 大倉清教
上牧公民館 8月27日(火)午前10時
[3] ヨシのあれこれ-➃
ヨシの節の間隔/太さ・形成層
[4]「つる草抜き」今後の日程
[5]『篳篥用ヨシの再生へ』活動記録 冊子発行
[6] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
[7] 寄付のお願い
[8]『ヨシ原通信』バックナンバー
[9] 問合せ先
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[1]「つる草抜き」第10クール
8月20(火)/ 8/21(水) 午前8時より11時
「つる草抜き」も今年最後となります。都合がつきましたらご参加をお願いいたします。
受付は8時 ヨシ原現地です。熱中症に注意して水分・休憩を遠慮なくお取りください。
(問合せ先は 090-1538-1693 雅楽協議会・鈴木となります)
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[2]「鵜殿の自然」環境セミナー 講師・大倉清教さん
8月27日(火) 午前10時~12時 上牧公民館
無料 主催・メディアテーク五領(MT5)
8月27日に鵜殿の自然・動物や植物の写真を撮られている大倉清教さんが、鵜殿の自然について話していただけます。鵜殿をもっともっと知っていきましょう。是非お越しください。
8月27日(火)午前10時~12時・上牧公民館2階 (高槻市上牧町1丁目3 上牧駅より徒歩7分 )
主催 メディアテーク五領(MT5)
どなたでもご参加いただけます。無料です。ご自由にご参加ください。
チラシより抜粋
講師(大倉清教さん)自己紹介 ・「デザイン」の仕事をしています
鵜殿って、どんなところ? ・ 鵜殿のヨシ原とヨシ原焼き
四季折々の自然と景色 ・ 鵜殿の美しい自然
鵜殿の生きもの ・ 様々な生きものの暮らし
生きものたちの不思議 ・ つながっている自然生態系
この自然を守るための提案 ・ 鵜殿のヨシ原焼き、つる草抜き
・ ビオトープ(自然生態圏)と自然環境教育
(写真 シジュウカラ 大倉清教さん)
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[3] ヨシのあれこれ-➃
ヨシの節の間隔 / 太さ・形成層
ヨシの中は空洞で節がある
ヨシは芽 (葦牙=あしかび) を出し成長していきます。この葦牙を裁断すると葉がびっしりと詰まっていて空洞ではありませ。
あれ?と思って、ヨシはどのようにして空洞にしていくのか、節はどのように作られていくのか、ヨシの成長に合わせて昨年記録しました。
(写真 葦牙を裁断すると中はびっしりと葉が詰まっています。)
その中で分かったことは、成長の仕方は木などとは大分異なります。葦牙の時は、中は空洞ではありません。びっしりと葉(?)が入れ子のように詰まっています。ところが成長するに従い外側の1枚の葉(茎になる部分)を残し押し上げていきます。
成長するにしたがって下から順に空洞になっていき、節の箇所を成長点として各節ごとに成長していきます。
写真 入れ子の茶碗 外側の大きい茶碗に小さい茶碗が順に入っている。
ヨシに例えると、葦牙の中には節の数(約20数枚)の葉が巻き付き詰まっています。成長と共に一番外側の葉(茎・稈)を残し内側の葉を全て押し上げていきます。次にまた、一番外側の葉を残し、内側の葉を押し上げていく。これを繰り返しながら成長していくのでした。そして一番外側になった葉(茎・稈)の箇所が空洞になっていく。(詳細の写真は『ヨシ原通信』№181(23.5.8)を参照)
写真 ヨシの空洞 下から順に空洞になっていく。
写真 ヨシの空洞と詰まっている所の境目 右側は空洞 左側は葉が詰まっている
この空洞への成長の過程は、『ヨシ原通信』に「ヨシの成長」として連載しました。
『ヨシ原通信』「ヨシの成長 ⓵№179 (4/30) ②№180(5/3) ③№181(5/4) ➃№189(5/19 ) ⑤№190(5/22) ⑥№232(8/19) ⑦№250(9/21) ⑧№251(9/22) ⑨252(9/24) ⑩№253(9/25 ⑪№254(9/26) http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139
木よりも早く成長する「草」の誕生
種子を残して世代交代を早める 単子葉植物
いつ時代からヨシが誕生したのだろうかといろいろと調べてみましたが、今はまだ良く分からないそうです。
そこでイネ科植物や草本植物の誕生を調べていくと、まず地球上には木が先に現れて、草は後から現れたという。草が先のように思いますが、木が先に誕生したといいます。
草などの草本植物が現れたのは、白亜紀後期、大陸が分裂し、ぶつかり合い山脈ができ、天候の不順が続き、木のようにゆっくりと大きく太くなる余裕が無くなって、短期間で花を咲かせ種子を残して世代交代していくようにして、「草」草本植物が生まれ発達していったそうだ。(これらは(ヨシなどを含め)「単子葉植物」と呼ばれている。)
これらの植物は、環境の変化に適応するため、スピードと機能性に優れて進化していったようだ。
スピードが命 形成層を無くす
ヨシは太くならない
木は何年もかけて太く大きくなる。環境の変化が激しくなった地球上で、そんなにゆっくりしてはいられない。早く成長するためには、茎(稈)の中を空洞にしておく。空洞ならば茎の中を作る養分が必要ないので、その分その栄養を成長の為に使える。だから形成層(木が太くなるための細胞。この形成層の細胞が分裂し太くなる)を無くし早く成長できるようにしたという。早く成長すれば、光合成に必要な太陽の光をより多く浴びることが出来る。生き残れる確率は高くなる。
ヨシは形成層が無いので、太くならない。葦牙の太さがそのままヨシの太さとなる。これは白亜紀後期の地球の激動からの長い時間の中で獲得されたヨシの特性のようです。
(竹も形成層が無いのでタケノコの太さが竹の太さになるという。また節の数もタケノコの時に決まっているそうだ)
図 「趣味の園芸」より 木(木本植物)は形成層があるので太くなる。年輪が出来る。
葉の葉脈は、平行(単子葉植物・並行脈) 網状(双子葉植物・網状脈)
ヨシなど(単子葉植物)の葉の葉脈(葉の光合成で出来た養分を送る脈)は、平行脈(脈が平行に走っている)。
これに対し木などの葉の脈は網状(網状脈)になり葉の一面に脈が走っている。
葉の大きさ(面積)が同じとしたら脈の長さは、網状脈が長くて、平行脈が短くなる。脈が短ければ早く作れる。
どうも並行脈と網状脈の違いも、成長の速度を上げるため短くて済む並行脈にしたと考えられる。
(網状脈と並行脈 クラウドゼミ より)
節の間隔と数
では、節の間隔はどのようにして決まっていったのだろうか。茎(稈)を全く節の無い空洞にすると折れやすくなります。そこで葉の出る所に節を作り丈夫にするようにしたようです。たくさん節を作れば丈夫になるが、その分成長が遅くなる。そこで最適な箇所に必要な数の節が作られるようだ。
根元は、ヨシの重さ(直径1㎝余りで約5mにもなるヨシの重さ)に耐えられなければならないし、かつ風に吹かれた時の曲がりにも耐えられるように弾力性も兼ね備えなければならない。重さと風力に耐えられるように根元は、硬さと弾力性を兼ね備え、節の間隔も短めにして強さを補強する。
またヨシの先端は夏になると穂がつきます。先端なので節の間隔は広くても良いと思ってしまうが、穂は意外と重く、また風が吹くと先端は大きく揺れます。だから先端も一定の強さが必要になり、節の間隔が狭くしている。根元と先端の間は、節の間隔を広くし、強い風の時はわざと曲がるようにして風の力を逃がしているようだ。それでも細いヨシは強い風に折られてことかたびたびある。
図 9月に計測した節の間隔 根元の方の間隔 15㎝~20㎝ ぐらいが多い
中間は 27㎝~30㎝
先端は 7㎝~13㎝
節の数は図の個体で22個 葉の数も同数で22枚
(竹の性質については下記なども参照しました)
https://www.nara.kindai.ac.jp/labo/research/012.php
https://www2u.biglobe.ne.jp/~waroh/plants/take-2.htm
蘆舌には下から2節目
「蘆舌には下から2節目」との言い伝えがある。節の役割を考えると理に合っている。
下から2つ目の節の辺りは、1本のヨシの中でも弾力性があり、ヨシの重さに耐える強さと硬さを兼ね備えている。弾力性は振動に強いということですから、リードにするにはとても良い性質です。他の箇所と比べると篳篥のリード(蘆舌)にするにはこの箇所が最高の箇所となりそうです。
(今は良いヨシの本数が少ないので、1本のヨシから1つの蘆舌とは言っていられないので、1本のヨシから複数箇のリードを作ります)
2つ目の節から3つ目の節迄の間隔が長いと蘆舌が何本か多く取れそうですが、ここの箇所は他より節間が短くなっています。第2節と第3節の節間が短いから蘆舌として使用できる良い性質を持ち合わせているともいえます。
葉の数は節の数
緑の葉は光合成のため
ヨシの葉は節の所から生えていますので、葉の数は節の数と同じとなります。ただ下の方の葉は月日が経つとだんだんと日陰になって光合成が出来ないので、落ちていきます。
光合成のできる緑色の葉が残ります。光合成は赤と青の光を主にして行われ、赤と青が葉に吸収され、緑を多く反射するので緑色に見えるという。(緑色も光合成に使用されるが、赤や青に比べて少ないという。光の三原色は赤青緑)
写真 緑色に見えるヨシ
茎(稈)も緑色なので茎(稈)も光合成をしているのではないか 2023年4月14日
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[4]「つる草抜き」今後の日程
第10クール 8月20(火)/ 8/21(水) (夏時間) ※2
いよいよ第10クールを残すのみとなりました。
熱中症に気をつけて、ご参加いただければと思います。
※雨天の場合は中止です。また天気予報で、「雨の予報」の場合、中止になる可能性が高いです。
「中止」の場合はこの『ヨシ原通信』などでお知らせします。
●夏時間の「つる草抜き」は朝8時から11時までです。受付専用の事務員がいるわけではありませんので、ボランティアの受付は、8時のみとなります。よろしくお願いいたします。
(問合せ先は 090-1538-1693 雅楽協議会・鈴木となります)
●持物 鎌などはありますが、手袋(軍手)や帽子、飲み物・食べ物などは持参ください。
特に熱中症にご注意ください。
●ボランティア保険(障害保険 ケガや熱中症)に今年も入っています。氏名の記載をお願いしています。保険料はこれまで同様に雅楽協議会が支払います。
●6月中旬からは、台風などの影響を避けるため工事関連は撤去されておりトイレもありません。
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[5] つる草抜き 活動記録 『篳篥用ヨシの再生へ ~上牧・鵜殿ヨシ原~』冊子発行
篳篥用ヨシが全滅した2021年秋、なんとかヨシを再生できないかと模索した経過や、問題点など、またつる草抜きの意義や活動などを記録しました。写真を多く掲載しました。
鈴木治夫 著 発行:2024年3月 雅楽協議会 サイズ:A4 頁数:54頁
定価 1,100円(税込)
問合せ・購入 https://musashino-gakki.com/product/?p=100701
武蔵野楽器 ℡03-5902-7281
上記アドレスより申し込めます。
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[6] 篳篥の蘆舌用ヨシの購入について
「つる草抜き」エリアの篳篥蘆舌用のヨシを購入希望の方は下記へご連絡ください。
連絡先・問合せ先 メールアドレス
kimura7633@gmail.com (上牧実行組合 木村和男氏)
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[7] 寄付のお願い
篳篥用ヨシ再生(つる草抜き)への寄付振込先
●郵便局は
郵便振込用紙に「ヨシへ寄付」と記入頂き
[口座番号]00140‐5‐614032
[加入者名]雅楽協議会
●銀行は
三井住友銀行 田無支店
普通 4012320
雅楽協議会 鈴木治夫
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[8]『ヨシ原通信』バックナンバー
『ヨシ原通信』バックナンバー 検索 (各アドレス(青ローマ字)をCtrlを押しながらクリック)
№1~№130 (2022年2月10日) ~(2022年12月31日)
http://gagaku-kyougikai.com/?p=684
№131~№269 (2023年1月8日)~(2023年12月13日)
http://gagaku-kyougikai.com/?p=2139
№270~最新号 (2024年1月11日)~
http://gagaku-kyougikai.com/?p=3875
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[9] 問合せ先・連絡先
メール gagakudayori@yahoo.co.jp
℡042-451-8898 ℡090-1538-1693
雅楽協議会 http://gagaku-kyougikai.com/
発行 雅楽協議会 ヨシ対策室 担当 鈴木治夫
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